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昌平不動産 オーナーが作った経営管理支援ソフト 保守点検、修繕履歴などデータ化

1995.11.01 10:24

 都内で2棟のビルを経営する昌平不動産ではこのほど、建物運営のための経営管理支援システム「M&Mスラックス」と名付けたパソコン用ソフトを開発。ビルオーナー、メンテナンス会社向けに来年1月15日より発売する。
 このソフトはビルの保守点検業務の履歴や各設備、消耗品、賃料、管理費等の状況をデータ化し、その検索・参照を容易にすることで、資産としてのビルの効果的な運営管理と理想的なライフサイクルを実現するというもので、「ビルのホームドクターのようなもの」(坂下祥一技術部長)。
 主な機能は「管理台帳」、「保守点検業務」、「保守点検表」、「取引先台帳」、「消耗品管理」、「建物カルテ」などから成り、例えば「管理台帳」の修繕履歴の項では、各部位別に修繕内容、費用、運転時間、修繕時間他が一瞬にして検索できる。管理台帳だけで535パターンのフォーマットがあり、これをコピーして揃えることで、各ビル固有の管理台帳が作れる訳だ。
 また、「保守点検表」では設備、機器仕様、部位、さらには点検周期を選ぶことで保守点検項目一覧が検索できる。例えば点検時にはこれをプリントアウトしたものを用い、改善箇所があった場合はその結果を入力。後で未処理のものだけを呼び出すこともできる。
 「取引先台帳」はメンテ業者への費用支払いやその内容、テナント会社の業種、担当者、管理費などの情報を管理する。
 「消耗品管理」では蛍光灯などの消耗品の入庫、出庫の日付、個数、金額を保存。再計算機能により現在の在庫数、総使用数等を把握できる。
 ビルの規模しては、延床3000~5000平米位を主に想定しているが、4万平米までは充分対応可能とのこと。標準価格は19万8000円。有料でデータ入力サポートも行う。




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