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ひとこと 銀座の店舗リース料4万円台半ばまで下落

1995.08.01 14:25

 「リース料が安くなったおかげで、銀座では今、バーやクラブのちょっとした閉店ラッシュが起こっています」
 こう話すのは銀座や港区を中心に店舗仲介で数多くの実績を持つabe銀座店舗センターの安部恵二社長。同社では目下、月間20件ペースで仲介制約があるという。
 「バーなどのテナントから解約が出ると、オーナーが保証金を返し店を買い取り、内装・設備を施してリース賃貸に切り替えるケースが増えています。需要に合わせ、20坪のスペースを2部屋に分割すると言った工夫も多く見られます」
 この背景にあるのが、冒頭の言葉にもある通り、リース料の下落。ピーク時には6~7万円前後だったのが、4万円台前半にまで下がっている。(ちなみに一般の賃貸料金はピーク時の4万円台から2万円台半ばに)。  保証金相場も10坪で300万円程。つまり借手側からすれば、300万円の頭金と月々40~50万円の支払いで立派な内装付きの店舗が持てるという訳だ。
 一方、オーナー側としても、リース店舗を始める上で、現在、内装・材料費が安くなっているのは追い風。おおよその目安として内装・設備費は坪当たり70~80万円で事足りるという。
 また一般の店舗賃貸は解約予告が半年から1年前なのに対し、リースの場合は3カ月前。つまり始めるのも簡単、やめるのも簡単という訳で、「このコンビニエンス感覚が受けているのでは」と安部社長。




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