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三菱電機ビルテクノサービス 運用コスト低減の新システム 全国201ケ所のサービスネットワーク網

1995.08.01 14:22

 情報が錯綜する現代、阪神大震災のような突発的な事故に対しても、ビルオーナー側は常に冷静かつ正確な判断が求められている。しかし、エレベーターなどの設備の場合、個人で対処するには限界があるが、こうした場合にトータルなサービスで定評があるのが三菱電機ビルテクノサービス。そこで同社の最近の動きを拾ってみた。
 三菱電機ビルテクノサービス(本社東京都・小林凱社長)では、より快適なビル空間環境づくりを目指して、トータルビルシステム(遠隔管理・設備管理・総合リニューアル)を積極的に推進している。
 同社では以前より、全国のビルで発生する突発的な事故に対し、即時に対応するため、「情報センター」を設けているが、この度ますます多様化・高度化するユーザーニーズに応えるため。さらに情報センターの機能の大幅な向上がはかられた。
 今回の場合、管理対象業務の拡充や、故障対応の迅速化などをコンセプトに、クライアント/サーバー方式と全国ネットワークシステムによる最新の大規模分散型「新情報センターシステム」を完成し、稼働させている。
 今回開発された新情報システムは、従来の汎用機を核としたコンピュータシステムから、クライアント/サーバーにダウンサイジングした大規模分散型システムを導入することで、運用コストの低減、並びに拡張性、信頼性、迅速性などがはかられている。
 また同時に、地域の密着性やサービス向上のため、全国の情報センター13ヵ所と、201ヵ所のサービス拠点のパソコンをISDN回線で結び、全国のネットワーク網を構築している。
 これにより、情報センターに蓄積されている各種の情報を、全国のサービス拠点において、24時間アクセスすることができ、さらにエレベーターなどの管理、故障対応や、空調やそのほかの設備においても、即時対応が可能になっている。
 一新された大規模分散型ネットワークシステムは、従来の情報センターシステムより、さらに情報量が拡大されているもの。具体的にはエレベーター約15万台、遠隔監視約1万1000件に加えて、エアコンなど空調機器約23台が新たに取り入れられている。またより地域に即したサービスを提供するために、全国にある2ヵ所のコンピューターシステム集中方式から、各情報センター毎に移行されている。




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