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有名ビルの自慢の設備 JTビル 250席を擁する多目的ホール併設 彫刻などアートを配置したエントランス
1995.07.01 16:48
港区虎ノ門・旧本社跡地に、民営化10年を経て3月31日に竣工したJTビルは、高層棟、低層棟から構成された複合ビル。
高層棟は、地上35階、地下3階、このうち4階・17階から34階までを自社で使用、残りのスペースは賃貸している。
低層棟は、飲食を中心とした店舗、一般来訪者とのコミュニケーションゾーンとして「JTインフォプラザ東京ビーコム」、また250席を擁する「アートホールアフィニス」からなっている。
東京ビーコムでは、数ヵ月ごとに、たばこと歴史についての解説などのテーマによる展示を行い、またピアによるチケット予約サービスもしている。アフィニスでは、文化活動の拠点として演奏を中心としたコンサートなどに使用される。5月の末に行われたホールの杮落としには、ベルリンフィルオーケストラのバイオリンコンサートが催された。このホールは、民間コンサートの会場として使用されるケースもあるが、各企業の応接室として、講習会などの目的に使うことも可能。
高層棟と低層棟とは、ガラス張りの吹き抜けスペースのアトリウムで結ばれており、中心部の中庭には、彫刻等のアートを配置している。このように単にオフィスビルとしての機能だけでなく、訪れるすべての人達に、いこいとやすらぎの場とし、緑、アートなどを積極的に取り入れ、開放的な空間を構築しているのが、JT本社ビルの大きな特長となっている。