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シーバンスS館 制震システム採用のツインタワー

1995.06.15 15:55

 平成3年に港区芝浦に竣工、清水建設本社社屋として使用されているシーバンスS館は、当時同社が先端技術を各所に導入した建造物である。8千坪を越える敷地面積に地上24階の超高層ツインタワーとして建設されたシーバンスは、NTT都市開発所有のN館とはドーム状のガラスで覆われた大アトリウムで結ばれている。延床面積、2万1000坪、基準階面積、830坪と余裕のオフィススペースを実現。特に構造上では、阪神大震災で注目を集めた制震システムを採用。粘弾性体方式と呼ばれる鋼板と念弾性体をサンドイッチ状に複数層貼り合わせた制振装置セイブダンパーを使用している。この他には、ウォーターフロントという立地を考え、建物低層部の浮き上がり力を防止するため、永久アシカー工法を採用、これにより、洪水時などの災害時においても、ビルの強固な安定が図れる。付加設備としては、冷暖房の供給システム、コージェネレーションの活用など、各所で資源などの、有効利用が図られているのも特長的。オフィスにおいては、LANの導入により、将来の新鋭のOA化装置を実現。全館フリーアクセスフロアの実施などインテリジェント性も高い。




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