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ニッセイ基礎研究所 神戸市場回復にはかなりの時間が 「大震災が与える影響」レポートまとまる

1995.06.01 17:26

 ニッセイ基礎研究所(東京都千代田区)ではこのほど、「阪神・淡路大震災のオフィス市場への影響」と題したレポートをまとめた。
 この中では今後の神戸のオフィス市場について、①早くて、4年後と見られる建て直しビルの稼働までの間、被災前の4分の3程度の規模での縮小均衡状態が続く、②また当分の間、神戸市内でオフィス確保ができないとなれば、企業が関西地区でのオフィス・店舗展開を見直すことが予想され、このため神戸市外への緊急避難的な移転が固定したり、規模自体が縮小する恐れがある、③海運、倉庫、金融、観光、小売など地域密着型の小規模なオフィス需要も、市場自体がダメージを受けていることから、その縮小は避け難いという見通しをたて、オフィス需要の本格回復にはかなりの時間がかかるとしている。
 その上で、今後のオフィス機能再生のためには新たなソフト産業の育成が必要である都市、低廉なインキュベート施設の拡充、フリートレードゾーンの設置なども提唱している。




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