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赤坂熱供給 赤坂5丁目地区地域冷暖房本格稼働へ 5月より港信用金庫本店供給開始

1995.04.15 10:22

 赤坂熱供給(東京都港区・飴井保雄社長)は、平成6年5月からTBS放送センターに設置されたガスエンジン・コージェネレーションと地域冷暖房を一体運用する事で業務を開始していたが平成7年の5月からは、港信用金庫本店への供給は、当初から計画されていたもので、同社が地域冷暖房を推進する赤坂5丁目地区の運用地点の一つである。
 また来年度以降には、三菱地所開発物件のグリーンパーク赤坂にも供給を予定しており、現在地所側と一体運用するための工事が急ピッチで行われている最中である。
 同社の行う地域冷房の特徴は、都市ガス方式でエネルギーの有効活用に優れている。特に広範囲に熱供給を行う事で。低負荷時においても、運転率を低下させずに供給する事が可能だ。また熱料に都市ガスを使用しているために、大気汚染など公害防止に有効な点も見逃せない。
 現在赤坂熱供給の発電した電気は、TBS放送センター内の照明・動力用として使用され、発生する排熱は全量地域冷暖用の熱源とし利用されている。具体的には、発電用のガスエンジンのジャケット部冷却として、高温水を回収し単効用吸収冷却機にて冷熱を製造して、冷房用として利用している。さらに排ガスからは、一定量の蒸気を回収し、ガスボイラーで発生した蒸気とともに一旦蒸気ヘッダーに集合させる。これにより、冷房にも暖房にも、また同時に使用出来る事が可能だ。
 現時点で東京を中心に全国で73社、117事業地点で地域冷暖房が許可推進されているが、これからは、環境問題の点から増えてくると考えられる。




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