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同潤舎 新システム開発でPM業務のDX化を推進
2026.04.20 10:41
作業フローは従来通り、クラウド活用でコスト低減
同潤舎(東京都千代田区)は、金融機関向けにATMの管理・運営業務を行うSocioFuture(東京都港区)と協業し、賃貸不動産の収益管理システム「PM-Dora Si」を開発。不動産の経営代行を担うプロパティマネジメント(PM)の現場におけるDX化を推進している。
同潤舎は2022年の創業。既存建物の再生コンサルティング事業を展開し、現在では建築設計やコンストラクションマネジメントなどの業務も行っている。一方で、取締役副社長の大森利氏はPM業務の現場で抱える課題について次のように話す。
「プロパティマネジャーは不動産オーナーやアセットマネジメント会社などからの依頼を受けて不動産の経営代行を行います。業務を依頼する側と受ける側で力関係がどうしても発生してしまい、PMの現場では労働条件の改善が課題となっていました。特に発注者側へのレポーティング業務を現在も紙ベースで行っているケースは珍しいものではなく、エクセルシートを活用している場合も入力が手作業であることから誤入力が起きやすく、その度に再度レポートを作成するなど、現場作業の負担増大が顕著となっていました」
同社ではこうした課題の根本原因として、業務のDX化が進んでいない現状を指摘。金融機関向けのATM販売やシステム開発などで豊富な実績を持つSocioFutureと、PM業務に関するノウハウや知見を有する同潤舎の協業により、不動産管理型SaaSとして「PM-Dora Si」の開発に至った。本システムは、エクセルを用いた従来の作業フローを変えることなくクラウドで効率化。レポートや請求書発行を自動化することによってDX化を実現する。DX事業部シニアマネージャーの安部達哉氏は「システムの新規購入は導入費用が高額となり利用者側の負担となりますが、『PM-Dora Si』はクラウドを活用したSaaSの形態をとることで月額の利用料金を抑えることができます。また本システムはクラウドベースのマルチアクセス対応を可能としており、特許取得済みとなっております。これはクラウド上で1つのアドレスで複数の会社の物件にアクセスができるというもので、閲覧権限の範囲を設定すれば会社外部の金融機関や税理士など、アカウントを持つ顧客以外の端末からでも直接クラウドにアクセスすることができます」と話す。建物評価や税務申告の際に必要な資料の作成や郵送といった業務も、クラウド上で資料を作成し、それぞれの端末から直接閲覧することで一連の手間を大幅に削減する。
同社では業務のDX化を経営課題とする中小規模の不動産会社やPM会社を主なターゲットとし、販売訴求を図っていく考えだ。



