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野村不動産 コリビング賃貸第二弾「TOMORE田端」を発表 入居者向けのホッピングサービスも開始

2026.01.12 10:49

全160戸の大規模開発 200㎡超の共用部を整備
 野村不動産(東京都港区)は昨年11月、コリビング賃貸レジデンスの第2弾物件として、「TOMORE(トモア)田端」を新たに発表した。
 同事業は野村不動産の社内起業プロジェクトにあたる。アフターコロナを経た急速なワークスタイルの多様化、過去3年間で20%の上昇という都市部の急激な家賃高騰の2つを背景に立ち上げられた。家賃が安価な代わりに比較的郊外に立地し、築年数の経った物件が多いといった従来のシェア型住宅の課題に向き合ったものとなる。
 都市部で生活する20~30代の社会人単身者をターゲットに、コンパクトなプライバシー性の高い居室空間、上質で開放感ある共用のリビング、快適なワーク環境を備えたコワーキングスペース、コミュニティオーガナイザーによる交流機会の促進機能を提供していく。
 2025年2月竣工の「TOMORE品川中延」に次ぐ「TOMORE田端」は、JR「田端」駅徒歩7分、東京メトロ「西日暮里」駅徒歩9分、日暮里舎人ライナー「西日暮里」駅徒歩9分に立地する。敷地面積639・58㎡、専有面積12・24~15・68㎡、地上8階建て。全160戸とシェア型住宅の中では大規模となる。竣工予定は今年3月。
 自然や文化が息づく田端の魅力を最大限に生かし、コンセプトには「Modern Classic」を据えた。計200㎡超と共用スペースを広く確保していることが特徴。「TOMORE品川中延」同様、専属運営スタッフ「コミュニティオーガナイザー」を配置することで、入居者同士の自然な交流を促す。
 コリビングスペースはホテルライクな内装が印象的な、120㎡超の広々とした空間。入居者の快適性を追求したゾーニングとし、日常生活で最も使用頻度が高いキッチンゾーンは入り口の付近に設置、ダイニングゾーンは気分や用途で使い分けることができるように複数の場を用意。バルコニーとミニバーを併設したソファーゾーンを設けることで入居者がにぎわいと上質感を味わうことができる。
 また90㎡超のコワーキングラウンジも開設。落ち着きながら働ける書斎のような空間デザインとした。快適性と交流性を両立するべく、入口付近には集中して働けるワーキングゾーンを整備。また気分転換で立ち寄れるカウンターゾーン、入居者同士の交流やイベント時にも利用できるコミュニティゾーンを用意し、穏やかでいて活気ある空間を楽しめる。
 専有部は13~14㎡台を中心に、水回りつきのコンパクトな居室とした。第一弾物件「TOMORE品川中延」の入居者の9割がテレビを持っていないという同社の調査から、「TOMORE田端」ではシングルベッドや机椅子を含めた必要最低限の家具を設置している。
 そのほかプライバシー性に配慮した、共用部を通らなくてもエントランスから自宅に帰宅可能な生活動線、快適な一人暮らしを支えるランドリーサービスや宅配ボックスなど、一般的な賃貸住宅と同様の快適性を確保。またNUMABOOKS(東京都世田谷区)によるシェアライブラリー、ストーリーライン(東京都中央区)によるカフェインコントロールコーヒーの提供など、外部企業とのコラボを通じた付加価値サービスも充実させた。

品川中延も反響上々 新サービスも導入
 第三弾以降の物件も準備中である「TOMORE」では、「コワーキング相互利用」と「柔軟な住み替え」を提供する「ホッピングサービス」を開始する。TOMOREシリーズ間の転居における敷金・礼金・クリーニング費用を無料とするほか、引っ越し費用の割引などを適用する。
 同様に、共用部にもホッピングサービスを導入。TOMORE各施設のコワーキングラウンジを自由に相互利用できるシステムを採用し、暮らし方、働き方において「より軽やかで柔軟なひとり暮らし」をサポートする。
 11月に行われた事業説明会の中で、TOMORE事業責任者の黒田翔太氏は「現時点で第一弾物件は全135戸のうち、入居者は約80名を超えています。20~30代が全体の約9割、男女比はおおむね半々と適切にターゲットとするお客様にアプローチできています。属性は会社員が8割を超え、そのうち70%がいわゆるGAFAをはじめとした国内外の大手企業にお勤めになっています。適切に社会変化を捉え商品企画を行ったことで、新たな需要を開拓できていると感じています」と話す。
 「TOMORE田端」の賃料は9万~13万5000円。今年3月からの入居開始を予定している。




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