週刊ビル経営・今週の注目記事
毎週月曜日更新
噂のスクランブル 投資用賃貸物件転売ビジネスが活況 高利回り商品として、電話営業で顧客獲得
1995.11.01 10:28
オフィス仲介市場と並んで今、不動産業界の中でここだけは活況と言われているのが、投資用賃貸マンションの転売ビジネスだ。
バブル全盛期、節税効果もあって投資用ワンルームはブームとなったが、その後景気後退で競売にかかったり、安値で叩き売られているものも多い。こうした物件を買い取り、改めて投資用商品として転売するのがこのビジネス。かつて「マン転業者」などと呼ばれた手法に近いもので、扱っているのは青山メインランド、大芳建設、日本ハウズィング、東信管理などごく一握りの業者だ。
高値の頃は2、3000万円したワンルームの相場も、今ではその約半値。転売業者は900万円程度で物件を仕込み、利回り6~7%の投資商品として1200~1300万円で売り出す。
営業はもっぱら名簿を使った電話セールス。株安、低金利で他の投資に魅力が乏しく、価格も手頃ということで、大企業の部長クラスなどの購買意欲をそそり、物件の仕入れが追い付かないほどの売れ行きという。このところビルにも投資家筋からの買いが入ってきているだけに同様の現象が起こる可能性もある。