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有名ビルの自慢の設備 カネボウ新本社ビルヨコソーレインボータワー
1995.12.15 15:31
電子電動棚導入したライブラリー 400名以上収容できる講堂も完備
大阪地区の本社機能の大半と、東京地区に点在していた11ヶ所の各事業本部、および関係会社を統合し、ヨコソーレインボータワーを一棟借りしているのがカネボウ(本社大阪市・石原聡一社長)だ。
同社が統合移転を図った、ヨコソーレインボータワー(以下ヨコソー)は、東京の新名所となりつつあるウォーターフロントに建つ、独特な建築(全面が青いガラス張り)方法で施工された、三角形の形をした個性的なオフィスビル。
今回、カネボウ側では、移転に際し、新たな施設として、ショールーム、ライブラリー、講堂などのスペースを設けている。まずライブラリーは、1階玄関ロビー脇に、約40坪の空間で構成されている。1階から6階まで吹き抜けになっているヨコソーのロビーは、傾斜したガラス張りの周囲から、太陽光をふんだんに採れる造り。その為、ライブラリーも明るく寛げるスペースに演出されている。
「まだ書籍などの種類は各分野充分ではありませんが、これから序々に本の量も増やし、会社全体で利用出来る図書館的な役割りを持たせたいと考えています」(カネボウ広報部・嶋田係長)現在、このカネボウライブラリーには、カネボウファッション研究所をはじめ、会社が所蔵する書籍を中心に集められており、鐘紡百年史編さん資料も備えられている。このライブラリーには、電子電動棚を導入。費用には数百万円を計上しており、免震装置が取り入れられた最新式だ。
この他、2階には、全社の事業内容を紹介する、カネボウショールームを設け、同社製品の展示や、営業活動を紹介している。また、410名収容な能な講堂など、各所でスペースの有効活用が図られている。
オフィス環境向上で仕事効率もアップ 鐘紡 広報部長 松尾信氏
ヨコソーレインボータワーは、ゆりかもめ号の芝浦埠頭駅の目前にあり、アクセスの点では、思ったより便利のいいところと言うのが実感です。また、当ビルの前には、海などの眺望が開け、仕事をする環境としてのアドバンテージは大きいでしょう。さらに、統合により、全社間の連絡が密に取れることや、新しい諸設備が整った事でコスト削減も出来、仕事の効率もアップが出来たことは言う迄も有りません。