週刊ビル経営・今週の注目記事
毎週月曜日更新
住宅・都市整備公団 目白一丁目開発、建設本格化 施設棟はデサントが約86億円で購入し、東京支店が入居を予定
1996.03.15 14:33
住宅・都市整備公団(東京都新宿区)が、手掛ける「目白1丁目市街地住宅・施設計画」(仮称)が着工、本格的な工事が開始された。
目白1丁目開発は、国鉄清算事業団から、平成7年に取得した、旧国鉄用地、約2200坪の敷地に、住宅棟3棟、施設棟1棟が建設されるもの。
住宅棟は、一棟あたり、46世帯が入居出来る予定で、7階建て、延べ床面積は約1200坪。一方施設棟は、5階建て、延べ床面積約3400坪、地価には43台収容の駐車場が完備される。この施設棟は、昨年8月に公募が行われ、10数社の中から、デサント(本社大阪市)が取得する運びとなった。購入価格は、約86億円。
「今回の施設棟の募集には、10社を上回る応募がありました。決定したデサントは、学習院大学などがある、文教地区としての目白のイメージに、一番ふさわしいと判断されたからです」(住宅・都市整備公団東京支社・都市整備計画課長盛重晴氏)。
計画によれば、施設棟の引き渡しは、平成9年10月、建築に際しては、耐震構造を取り入れた造りになる予定。また、区道249号線沿いには、敷地内3メートル幅の歩道上空地が整備される。また、公開空地を利用し、地域の活性化を図るコンセプトで、全体的な建設がされる。
イベントホール等パブリックスペースも設置
デサント 東京支社広報宣伝チーム長代行 粒来正昭氏
当社では、約2年前より新東京支店の移転を考え、建設に適した敷地や、新築のビルなどを含む、100ヶ所程度の候補を検討して来ました。そうした中、目白一丁目開発により、誕生する施設棟は、目白駅前である抜群のアクセスや、公団の計画条件が当社の希望とも合致した為、昨年、応募する事になりました。その後、無事取得も決まり、これまで施設の設計計画案を公団側と進めて来ました。施設等の特徴は、東京支店のオフィスだけでなく、付帯設備として、イベントホール、スポーツライブラリーなど、パブリックスペースを設ける点です。また計画では地域の活性化にも役立つような施設にする予定です。