不動産トピックス
快刀乱麻
1996.05.01 11:21
▼今号の紙面に登場した飲食店舗企画・運営のプロ、ミュープランニング&オペレーターズの「得意技」は、彼らが企画から立ち上げまでを行った「プロント」に代表される「昼は喫茶、夜はバー」といった二毛作業態。他にも昼はパスタハウス、夜は南欧居酒屋という池袋の「ピアット・サンレモ」など彼らの手による二毛作店舗は数多い▼次元は大分違うが、新宿あたりのスナックでは一晩に3人の経営者が入れ替わり商売を行う怪しげな三毛作店舗まであると聞く。彼らに共通するのは「ただ空けておくのはもったいない。客のニーズに合わせ、できる限りフルに稼働させる」という発想だ▼オフィス関連ではどうか。こちらもつぶさに見れば、様々な工夫を行っているところがある。渋谷の大宗ビルでは駐車場の月極契約者の車が無い時間帯を利用して、そのスペースを時間貸で賃貸する「お手玉式運営法」で3倍の利益をあげている。恵比寿のエビスファイブビルはテナント共用の会議室で外部にも時間貸で開放して副収入を得ている。銀座国際ホテルでは4月から、昼間空いている客室でビジネスマン向けの移動オフィスとしてデイユースを始めたがこれも好調だ。「空けるより使え」をキーワードに周りを見回せばまた何か新たなビジネスが見えてくるかも知れない。