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新しいワークスタイル実現 スタートアップ向けフレキシブルオフィス開設

2022.04.04 11:40

 働き方の多様化が進み、既存の固定オフィスを飛び出し、フレキシブルオフィスで柔軟に働くスタイルが定着しつつある今、新しい発想でスタートアップ企業を応援するフレキシブルオフィスが誕生した。
 三菱地所(東京都千代田区)は25日、スタートアップ企業を対象としたフレキシブルオフィス「TOKIWA BIRIDGE」をオープンした。同社は2020年7月に「ポスト・コロナ時代のまちづくり」を公表し、新しいまちづくりやワークスタイル像を提案し、その一環として今回新たなワークスタイルを実現する実験的なフレキシブルオフィスを開設した。
 同社が開発中の常盤橋エリアで2027年度竣工予定の「Torch Tower」の近隣にある旧JFE商事ビルの13階と地下2階にオープン。同ビルは開発に伴い解体予定であり、「TOKIWA BRIDGE」は期間限定のオフィスとなる。
 執行役員の井上俊幸氏は、「コロナ前、丸の内では28万人が働いていましたが、いろいろな働き方をする100万人の人たちがいらっしゃいます。必ずしも机と椅子だけではなく誰かと会って話す、新しい出会いを求める、そういったことができる街にしていかなければいけないと思いました。の一つの具体化したものが今回のTOKIWA BRIDGEです。多様な100万人が働く場所、新たな価値を作り、丸の内の魅力だけでなく、日本の国際競争力の強化になるのではないかと考えました。勿論、130年以上にわたって開発を続けてきた丸の内の街のインフラは今後も最大限活用していく」と背景を語った。
 同社xTECH運営部ユニットリーダーの岩本祐介氏は、「xTECH運営部ではスタートアップの成長ステージに合わせた施設を提供しています。今回のTOKIWA BRIDGEは5拠点目。 成長過程を支援することで、創業7年以内のスタートアップにご入居頂きます。曜日貸しとすることでより多くのスタートアップ企業にご利用いただけます。今後、スタートアップの皆さんと我々自身も成長しながら、最終的には『TorchTower』で新しいスタートアップの拠点を構えることを目指しています」とした。
 曜日貸しの場合、共用スペースは毎日利用可能、個室は特定の1曜日単位で利用可能。また、丸の内の他の拠点(EGG JAPAN他)のラウンジ・イベントスペースも利用可能となる「まちのシェアリング」も特徴のひとつ。さらに、例えば宅配ボックスシステムなど入居企業の様々な製品・サービス等プロダクトをTOKIWA BRIDGEに積極的に導入し協業・共創を促す。個室は特定曜日のほか月単位などニーズに応じて柔軟に対応する。

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