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「住友不動産御茶ノ水ビル」満床でオープン

2021.03.08 14:05

 1月に竣工した「住友不動産御茶ノ水ビル」が、満床で稼働している。
 同ビルは住友不動産(東京都新宿区)が開発。神田明神・湯島聖堂の至近に立地し、複数路線が結節する「秋葉原」駅や「御茶ノ水」駅はじめ7駅10路線が徒歩10分圏内で利用可能。都心主要エリアをはじめ、東西南北へスムーズなアクセスが可能な交通利便性の高い立地に位置する。
 建物は敷地面積1912㎡、延床面積1万2792㎡、総貸室面積8295㎡、鉄骨造(一部鉄筋コンクリート、鉄骨鉄筋コンクリート)地上12階地下1階のオフィスビル。
 エントランスは、南西側1階に「御茶ノ水」駅方面、北東側2階に「秋葉原」駅方面へのアクセスがそれぞれ至便となるよう2方向に設けている。貸室フロアは、3mの天井高に窓面の高さ2・9mとゆとりある空間を確保し、約900㎡を無柱空間とすることで、効率的で様々なオフィススタイルに適応する自由なレイアウトを可能とした。また、フロアを24ゾーンに分割制御可能な個別空調システムはきめ細やかなゾーニングを実現すると共に、オフィス内の自然換気ができる手動開閉式の縦型換気窓も設け、省エネにも貢献する。
 BCPにも配慮し、建物基礎は安定した地盤への直接基礎とした。また建物下部に免震装置を設けて地震の揺れを吸収し、建物に直接地震エネルギーを伝えにくくすることで、人命はもとよりオフィス内家具などの転倒リスクも軽減する。また地震時に感知器がエレベーターを自動診断し、一定以下の揺れであれば自動的に仮復旧するシステムも採用。停電への対応としては、複数回線受電によりメーン電源が遮断しても予備電源で継続送電される。また変電所で事故が発生しても、ビル敷地内に設置したオイルタンクに貯蔵した重油と非常用発電機で72時間電力を供給する。災害に備え、免震構造と2段階のバックアップによる無停電対応で事業継続を支える。

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