不動産トピックス

ホテル運営会社次の一手を探る

2023.05.01 10:37

リロバケーションズ LINEミニアプリ導入し接客サービス強化 「愛犬証明書」機能も搭載
 会員制リゾート事業、ホテル・旅館運営再生事業を担うリロバケーションズ(東京都新宿区」では4月17日より、利用客により良いサービスを提供するため、リロホテルズ&リゾーツ会員を対象としたLINEミニアプリの導入を開始した。
 リロホテルズ&リゾーツでは、これまで無料のリロホテルズメンバーに登録してもらえれば、公式サイトからの予約で、レイトチェックアウトやベストレートでの宿泊特典等が受けられたが、今回導入のLINEミニアプリと会員情報を連携することで、さらに便利に利用できるようになった。
 手元で、現在のランクやホテルで得られる特典を確認できるようになるほか、予約に関する情報や連絡、アプリ会員限定のクーポンもLINEで受け取れるようになる。
 また、同アプリには「愛犬証明書」機能を搭載しており、愛犬と旅する利用者は事前に愛犬登録してもらうことで、宿泊の際に、毎回提示してもらっていた「ワクチン接種証明書」類の提示や、同意書類のサインが不要になる。
 また、同社のグループである、リロホテルズ&リゾーツ(同)では、宮城県仙台の奥座敷と呼ばれる秋保温泉に、温泉宿「秋保風雅」をオープン。同施設は、静かで落ち着きのあるエリアに相応しく、大人がゆっくりと非日常を愉しめる造りへとリニューアル。フィンランドサウナやBARでの〆パフェなど旅の夜をワンランクアップさせる滞在を提供する。 同社は、「ゆとりろ」、「風雅」、「天翠」などをはじめとした、個性的なホテル・旅館を全国36か所で展開している。
 同社は、経営の厳しいホテル・旅館の再生案件や売却案件に対し、グループ力を生かした再生ビジネスを手掛けてきた。
 企業や健保組合にとって負担になっている保養所などを得意としているが、既存の旅館の再生も手掛け、多くは客室が50室前後と比較的小規模なものが多く、他社が手掛けない施設が多いのが特徴だ。
 土地建物の取得はもちろん、「支配人派遣」、「保証」といったコンサルティングから、「予約業務代行」、「自社サイト集客拡大プログラム」、「リノベーション・ブランド提案・支援」など、オーナーの意向に合わせた再生メニューを用意、90日間での黒字化を目指した様々な支援を行ってきた。現在、全国でリゾートホテル、旅館を運営・運営代行をしている。
 同社は全国のリゾート施設と提携し、ポイント制による会員向け施設を提供。強みは会員という強固なストックビジネスモデルだ。これを生かし、集客力を高め、経営の安定化を進めていく。
 同社は今後、会員数の拡大を積極的に行っていく計画だ。

ヒルトンが北陸地方に初進出 「ダブルツリーヒルトンby富山」
 ヒルトン 日本・韓国・ミクロネシア地区(東京都新宿区)では、「ダブルツリーbyヒルトン富山」(富山県富山市)を開業。ヒルトンにとって北陸地方に進出するのは、同ホテルが初めて。
 同ホテルは、「富山」駅から徒歩3分に位置。富山城址公園や富山市ガラス美術館、富岩運河環水公園など、様々な観光スポットへのアクセスに便利な立地。国内の旅行客のみならず、今後ソウル、台北、上海などのアジアの都市からの直行便が再開されれば、富山への訪日客の増加も期待される。
 全201室5タイプの客室、オールデイダイニング「korare WINE AND DINE(コラレ・ワイン・アンド・ダイン)」と、併設のバー「korare BAR(コラレ・バー)」、コーヒー&デリ「GRAB’n’GO Coffee & Deli(グラブンゴー・コーヒー・アンド・デリ)」、24時間利用可能なフィットネスルーム、大浴場、サウナ、最大100名まで収容可能な宴会場・会議室を併設する。館内の内装は、富山湾や立山連峰、みくりが池、宮島峡、雨晴海岸といった富山の自然から着想を得たデザインを施した。
 79㎡のプレミアムスイート1室、52㎡のデラックススイート4室のスイート・ルームの他、客室は同地域では比較的広めの26㎡を中心に配置。全客室階にウォーターディスペンサーが設置され、良質な富山の水を飲料水として利用可能。客室は機能性と快適性が融合し、コンテンポラリーなデザインでありながらも明るい木目を基調にした空間を演出した。
 「ダブルツリーbyヒルトン」は、現在51の国と地域で640軒以上のホテルを展開している。

グリーンズ 運営各施設で「地産地消」朝食提供
グリーンズ(三重県四日市市)では、同社が運営する全国各地のホテルで、出店地域の地元食材を活用した「地産地消」の朝食メニューを順次導入している。第6弾として2月、「コンフォートホテル八戸」(青森県八戸市)の「せんべい汁」、「コンフォートホテル小倉」(福岡県小倉市)の「かしわめし」など、新たに19店舗で提供を開始した。
 地域の特産品や地元食材を使った郷土料理などをアレンジした「地産地消」朝食メニューは、2019年の導入開始より通算で87店舗と全運営ホテルの9割となった。
今後も地域の特産品や食材の選定、メニュー開発や提供を通じ、出店地域、宿泊客と共に地域経済とサステナブル(持続的)な生産サイクルの発展に貢献していきたいという。
「コンフォートホテル八戸」が提供する「せんべい汁」は、醤油との相性の良い青森県産りんご果汁入り「りんご醤油」を使った青森郷土料理。一方、「コンフォートホテル小倉」の「かしわめし」は、九州地方では鶏肉のことを「かしわ」と呼ぶことから由来する。かしわめしを福岡県産の米を使ってオリジナルメニューにアレンジした。
グリーンズは、40ヵ国以上7000軒以上のホテルチェーンのグローバルブランドを擁する「チョイスホテルズ事業」と、60年以上のホテル運営の実績をもつ「グリーンズホテルズ事業」とのシナジーで、中間料金帯のグローバルブランドのホテルチェーンで全国展開している。

アコー 「イビススタイルズ」銀座に開業
 フランス・パリを拠点とする世界最大級のホスピタリティグループ・アコー(本社・フランス)は「日和ホテル東京銀座EAST」を、6月に「イビススタイルズ東京銀座East」としてリブランドオープンさせる。
 同ホテルは、135の客室、レストラン、大浴場・露天風呂、スカイデッキなど様々な施設を備える。135室中、94室が琉球畳、41室がカーペットタイプで、いずれもゆったりとくつろげるような床材を使用している。
 同ホテル最大の特徴は、最上階の11階にある「大浴場・露天風呂」とスカイツリーを望む「スカイテラス」。夜空の星を見ながら疲れを癒せる、特別な空間を提供する。
 1階にはレストラン「杏(ANZU)」があり、日中は大きな2面ガラス張りの窓から明るい自然光が差し込む開放的なスペースとなる。
 「2021年にオープンした『イビススタイルズ東京銀座』に続き、今回オープンする『イビススタイルズ東京銀座East』は、東京都内で2軒目のイビススタイルズとなります。シンプルでトレンディなエコノミーブランドとして、世界中で旅行者の皆さまをお迎えしておりますが、日本のお客様にも愛されるブランドになることを目指して、様々なサービスを提供する予定です」(アコー日本代表取締役ディーン・ダニエルズ氏)
 アコーは現在、プレミアムからエコノミーブランドまで、国内9都市に20のホテルを運営しており、2025年までに新たに5軒の開業を予定している。

「HOTEL ALGO」オープン
 御所坊(兵庫県神戸市)はこのほど、「有馬玩具博物館」内に新たに「HOTEL ALGO」をオープンさせた。
 同施設は、今年20周年となる「有馬玩具博物館」内に作られた遊び拠点となる博物館ホテル。4室それぞれのゲストルームは、「有馬玩具博物館」に縁ある玩具作家たちのアトリエをテーマに、室内デスクに設計図や作品、実際に使用していた工具など、玩具制作の舞台裏を垣間見ることができる空間とした。また、室内での遊びの空間として、畳の小上がりスペースを用意した。
 1階エントランスには「有馬玩具博物館」の受付と、木製玩具やボードゲーム等、玩具を取りそろえたミュージアムショップ「ALIMALI」があり、こちらも今回同時に改装した。

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