不動産トピックス

クローズアップ ユニバーサルデザイン編

2021.07.19 10:41

 昨今は多様性の求められる時代だ。特に近年はSDGsに尽力する企業も増え、生活環境・就労環境を見直す向きも強くなっている状況だ。そのような中で、ユニバーサルデザインともいえる、誰でもいつでも快適に生活を営むことを重視し、製品の展開を進める企業に着目した。

Trim 設置型ベビールーム「mamaro2」今秋より販売開始
 授乳・離乳食・おむつ替えなどのための設置型ベビーケアルーム「mamaro」を提供するTrim(横浜市中区)は、今秋より新たに「mamaro2」の販売を開始する。13、14日の両日で記者発表を開催。当日は代表取締役社長の長谷川裕介氏が登壇したほか、実際に「mamaro」の導入を進めるハウステンボス(長崎県佐世保市)の取締役営業本部長、マーケティング副本部長の関好古氏、三井不動産(東京都中央区)の商業施設本部業務推進室、業務推進グループ主任の岡田祐作氏、ポーラ(東京都品川区)のUniversityアカデミア本部、ビューティークリエイション学科の伊藤瑠美氏とそれぞれ対談した。
 「mamaro」は2017年7月に開発された設置型ベビーケアルーム。「授乳スペースがたりてない」、「そもそも授乳スペースが設けられていない」、「男性用トイレにおむつ交換台がない」という社会問題を解決するためのベビーケアルーム。授乳は勿論のこと、離乳食やおむつ替え等のベビーケアを行うことができる。インターネットと接続することで利用状況が把握できたり、モニターを通して授乳している間に有益なコンテンツを配信するなど、単に授乳できるハコではなく、IOS(インターネットオブスペース)とも呼ぶべき空間を提供してきた。商業施設や自治体に加え、駅や空港、サービスエリア、神社まで、これまでに全国におよそ280台、延べ22万組の人々に利用されてきた。
 今回発表した新作の「mamaro2」は、従来型の「mamaro」に比べ、室内の床面積は約1・2倍、間口のサイズは約1・5倍と広くなり、入り口の段差は半分以下の高さになったことにより、ベビーカーも中に入れられることで、さらに安心して利用できる設計となっている。
 加えて、背もたれ部分が変形し、ベビーベッドにもなる授乳ソファ「mamaro sofa」も搭載。ベビーベッドに子どもを寝かせると体重測定も可能になる機能が追加され、授乳、おむつ替え、体重測定の3つのことができるようになる予定だ。
 またモニターをLEDパネルからデジタルサイネージにし、mamaroの外からも利用状況がより判別しやすくなった。これにより、「mamaro2」の順番を待つ人や外で待つ家族にも情報配信が可能となり、設置施設やメーカーにとって消費者との新たなコミュニケーションツールとなる。  長谷川氏は「『mamaro2』を通し、ママやパパが授乳やおむつ替えの不安なく楽しいお出かけができるような育児のしやすい社会づくりを推進していきます」とした。

TOTO 便ふた閉止後洗浄モードを追加
 TOTO(北九州市小倉北区)は、オート開閉・オート便器洗浄機能付きのウォシュレット一体形便器「ネオレスト」、などに便ふた閉止後に便器洗浄する「便ふた閉止後洗浄モード」を追加搭載し、来月2日に発売する。
 新しい生活様式が浸透する中、利用者の衛生意識は高まり、水まわりに求められるニーズは多様化してきた。「便ふた閉止後洗浄モード」は、便座から立ち上がった後自動で便ふたが閉まり便器洗浄するほか、リモコンの便器洗浄ボタンを押すことでも便ふたが閉まった後の便器洗浄が可能となり、使用時の習慣にあわせて設定できる機能ガ付帯する。
 TOTOのレストルーム商品は生活を心地よく、より便利にするオート機能を多数搭載している。「オート開閉」機能では人の動きを検知して、便ふたが自動で開閉、ふたを触らずに使用できるので清潔・快適です。ふたの閉め忘れがないので暖房便座の保温性が高まり、節電にも効果的。「オート便器洗浄」機能は便座から立ち上がると、センサーが座っていた時間から大・小の洗浄を判断し、便器の水を自動で流すため、流し忘れがなく安心、かつレバーやリモコンに触らず使うことが可能となる。
 TOTOのオート機能は使う人の動きにあわせて作動し、トイレに入ってから出るまで、機器への接触を最低限に減らせるため好評だ。これらの機能は一人でも多くの人に使いやすい、ユニバーサルデザインに配慮した設計となる。
 TOTOでは、「きれいと快適」「環境」を両立するTOTOらしい商品を「サスティナブルプロダクツ」と位置付けており、「お客様のニーズにこたえ、これらの商品を普及させることにより、地球環境に配慮した豊かで快適な社会の実現に貢献していきます」としている。

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