不動産トピックス

ホテル運営会社次の一手を探る

2019.06.10 14:00

ホスピタリティオペレーションズ スマイルホテル2棟開業
 全国でホテルやスキー場、ゴルフ場などのホスピタリティ事業を展開しているホスピタリティオペレーションズ(東京都千代田区)は、「スマイルホテル」を相次いでオープンさせる。
 6月1日にスマイルホテルチェーンとして全国45店舗目の「スマイルホテル東京綾瀬駅前」(東京都葛飾区)を、同日に47店目になる「スマイルホテル名古屋新幹線口」(愛知県名古屋市)を、リブランドオープンさせた。
 「スマイルホテル東京綾瀬駅前」は、東京メトロ千代田線「綾瀬」駅西口より徒歩約2分に位置。客室はシングルルーム、ダブルルーム、ツインルーム、トリプルルーム、和室の計168室。デュベスタイルの羽毛掛け布団、シモンズ社製ポケットコイルマットレス、インターネット接続、VOD(有料放送)、温水洗浄機能付トイレ、加湿器、衣類用消臭スプレーなどを配置する。
 館内には朝食会場のほか、ミーティングスペース、各種貸出品・セレクトまくらコーナー、インターネット閲覧用パソコン・プリンター、コインランドリー、電子レンジ、各種自動販売機、製氷機等を配置する。
 長期滞在でもゆっくりすごすことができる広めのタイプやスカイツリーが望めるシングルの他、ダブル、ツイン、トリプル、和室を用意し、多彩な用途でも利用することが可能だ。また、5種類のセレクトまくらや無料の貸出し備品・アメニティなど、「お客様の「あると便利」というお声にひとつひとつ応えたきめ細やかなサービスが特徴です」(同社)。
 同ホテルは東京都内では7店舗目のスマイルホテルとなる。
 一方「スマイルホテル名古屋新幹線口」は、JR「名古屋」駅より徒歩約3分に位置。客室はシングルルーム、セミダブルルーム、ダブルルーム、ツインルームの全4タイプを用意し、117室。館内設備や客室設備は「スマイルホテル東京綾瀬駅前」と同様のものを配置する。朝食には「お茶漬け」と、牛肉しぐれ、うなぎ、あさり等お茶漬けに良くあう数種類のトッピングを用意する。
 同ホテルは愛知県内では名古屋栄店に続き2店舗目、スマイルホテルとしては46店舗目となり、スマイルホテルプレミアムを含めると全国49店舗目となる。

アパ×TKP 大阪エリアに初進出
 貸会議室運営大手 ティーケーピー(TKP 東京都新宿区)は5月21日、大阪府大阪市に関西エリアへの初出店となる「アパホテル〈大阪梅田〉」を開業させた。
 同ホテルはアパホテル(東京都港区)とのフランチャイズ契約によるもので、JR大阪環状線「福島」駅徒歩3分に位置、「梅田」駅「西梅田」駅「新福島」駅からアクセス可能なほか、USJ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)にも4駅10分という好立地にある。敷地面積584・65㎡、延床面積2329・23㎡、地上14階建て、客室はダブル161室、ツイン1室の合計162室。アパホテルが掲げる「高機能」「高品質」「環境対応型」のコンセプトを合わせた「新都市型ホテル」だ。
 1階には朝食会場としても使用可能なレストラン「TKP Cafeteria」、2階~14階は客室で、隣地にある32室2908席・34室2689席のカンファレンス施設「TKPガーデンシティ大阪梅田」と併せ、会議と宿泊の融合を目指し、新都市型ホテルと宴会場の機能を備えたハイブリッドホテルとして、主にMICE・宿泊研修や出張等のビジネス需要をターゲットに集客を見込む。
 今回の関西エリアへのホテル開業により、大阪府内にある全29施設356室、2万5156席のTKP会場と連携し、宿泊や料飲を伴う多目的なニーズに応えることで付加価値を高めていきたいという。
 TKPはアパホテル最大フランチャイジーとして、今回開業した「アパホテル〈大阪梅田〉」をはじめ、札幌、仙台、東京、川崎、福岡でもホテル運営・計画をすすめており、2020年には全10棟・2003室となる予定。今後も同社は、フランチャイズ契約によるホテルの運営や、アパホテル内の宴会場をTKPが運営するなど、様々な形で連携を取り、戦略的な展開を図っていく計画だ。

インド最大チェーン店が日本進出
 世界第6位のホテルチェーンにまで成長したOYO Hotels&Homes(オヨ ホテルズアンドホームズ、インド・ニューデリー)は、本格的に日本へ進出した。ソフトバンク(東京都港区)、ソフトバンク・ビジョン・ファンドと、合弁会社「OYO Hotels Japan合同会社」を設立した。
 半年ほど前より、ソフトバンクグループのヤフーとの合弁会社により、賃貸住宅事業「OYO LIFE」を日本で展開していた。
 同社は、全国のホテル経営者に対して、「OYO OS」はじめとする独自のテクノロジーを提供する。国内外からのビジネス客や観光客に統一した高いサービスを提供できるホテルを、手頃な価格で利用できるようにしていきたいという。
 中でも日本の小規模・独立系ホテルの経営者に対し、スピード感のある変革をもたらすとともに、先進的なAI技術を活用したホテルマネジメントシステムを提供し、経営の効率化と収益性の向上を後押しする。
 同社は、2013年にリテシュ・アガルワル氏によって設立された。以来、世界の何百万人もの宿泊者が、サービスのクオリティーが統一された宿泊施設を、手頃な価格で利用できるようにすることで、ホテル業界にイノベーションを起こしてきた。
 現在、全世界で1万8000以上のホテルネットワークを擁し、南アジアで最大規模のホテルチェーンにまで成長。日本を含む10カ国、500以上の都市でホテルや住宅などの事業を展開している。

麻布に「大人」のためのコンパクトホテル
 東京マイスターホールディングス(東京都港区)は5月24日、東京・麻布十番に大人のためのコンパクトラグジュアリーホテル「hotel azabu ten(ホテル アザブ テン)」を開業した。
 同ホテルは敷地面積104・69㎡、延床面積512・79㎡、地上4階・地下1階建て、客室数は10室。屋上には開放的なテラスを設け、全く新しいホテルカテゴリーであるコンパクトラグジュアリーホテルを目的として作られた。
 日本の季節の移ろいの合間にある美を表現した二十四節気を10室のコンセプトとして採用。10の節気から連想される空気感を、各部屋異なるテーマカラーと共に表現した。パリなど、欧州を連想させるエレガントな要素に、日本の伝統的な素材を融合させた「コスモポリタン」な感覚によるインテリアデザインが、東京にいながらどこか異国への旅を味わえるよう客室に仕上げた。また、各部屋3分の1の面積を誇るバスルームには、洗練されたデザインと機能美を追求したバスタブをセレクトしている。
 和のテイストを織り交ぜたフュージョン料理をお届けするダイニングレストラン「totanuki(トタヌキ)」、緑を感じることのできる屋上のガーデンテラスなども配置するなど、現代的なホテルの機能と、日本の美しい伝統をあわせ持つ空間とサービスで、ゲストに、日常から解き放たれるプライベートな時間をご提供していきたいという。

「ホテルWBF釧路」リニューアルオープン
 国内に34以上のホテルを展開するWBFホテル&リゾーツ(大阪市北区)は、2009年に開業した「ホテルラッソ釧路byWBF」(北海道釧路市)を「ホテルWBF釧路」と名称変更し、5月10日にリニューアルオープンした。
 同ホテルは釧路市の中心部繁華街に隣接し、JR「釧路」駅からも徒歩圏内にある。今回のリニューアルでは、全室の照明・家具・絨毯を含めた内装を新しくした。また18・6㎡のデラックスツインルームを新ルームとして10室誕生させた。
 同社は2004年より沖縄、2009年より北海道で運営を開始した「ホテルラッソグループ」を前身とし、2016年より「ホテルWBF」へ順次リブランド、全国展開しているホテルチェーン。
 現在、主力の「ホテルWBF」ブランドのほかに、天然温泉付リゾートホテル「琉球温泉瀬長島ホテル」(沖縄)、関西発のグランキャンピング施設「パームガーデン舞洲by WBF」(大阪)、スタイリッシュカプセルホテルの「シェルネルなんば by WBF」(大阪)等の宿泊施設を全国に34軒展開している。
 2020年には東京、大阪、京都、福岡、沖縄に合計17軒のホテルが開業する計画で、2019年末には全国40施設規模のチェーンとなる計画だ。

空き家を短期借り上げ民泊に
 スイッチエンターテイメント(東京都新宿区)では、不動産の空いた隙間期間を短期的に借り上げ民泊運用で有効活用する「隙間スイッチ」のサービスを開始した。
 これは中途半端に空いてしまった不動産の空室を短期的に借り上げて民泊運用(住宅宿泊事業)で、有効活用するサービス。最短で3カ月間の運用期間から対応し、東京23区内を対象エリアとして提供する。
 不動産の買取再販をする不動産会社やディベロッパーを顧客対象にする。不動産を買い取った後、新築を新たに建設する為に取り壊そうとしても、元々住んでいる住人の立ち退き交渉に時間がかかってしまうケースも多い。そのような隙間期間を短期的に借り上げて民泊運用し、オーナー側にも家賃収入が入るようにする仕組み。
 通常であれば短期間での民泊運用で収益を上げる事は難しいが、同社では民泊物件向けの部屋退去サービス「撤退太郎」と、民泊物件向けの部屋立ち上げサービス「立上花子」を運用しているため、低コストで物件の設営から撤退まで自社で完結できる事ができるのが強み。
 同社は、民泊運用代行事業「民泊スイッチ」の運営等を展開している。

沖縄UDSが宮古島に新築
 沖縄UDS(沖縄県那覇市)はこのほど、沖縄県宮古島の東海岸エリアにリゾート「the rescape(ザ・リスケープ)」を開業させた。
 客室は1棟独立のヴィラタイプを中心に40㎡から112㎡までの9タイプ41室を用意。リビングの大きな窓をはじめ寝室や浴室にも窓を設け、内部の色彩や照明計画で外部の自然環境をより美しく見せる工夫を施した。
 客室や共用部には琉球藍で染めたテキスタイルやクバのオブジェ、手成形のガラス照明など沖縄や宮古島の手しごとを取り入れ、客室玄関には宮古島で魔除けとして伝わる水字貝を吊るすなど、宮古島の文化を感じてもらえるようなデザインを各所に取り入れているのが特徴だ。

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