不動産トピックス

ホテル運営会社次の一手を探る

2019.06.03 17:23

カプセルホテルを既存施設の一部に設置
 デジタルサイネージやPOSシステム等を製造しているTBグループ(東京都文京区)では、新規事業として開発したカプセル型宿泊設備「まゆ玉」を、既存ホテルのリニューアルの一環として提案している。
 このほど、西日本医療サービスが運営している、サンルート国際ホテル山口(山口県山口市)が館内旧宴会場に導入、同市内初のカプセル型ホテル「ファーストキューブ山口」としてオープンさせた。
 同ホテルでは、訪日観光客の急増による客室不足の解消を喫緊の課題とするとともに、稼働率が伸び悩むビジネスホテルの宴会場スペースの有効活用を検討していた。そこで、宴会場の一部に「まゆ玉」を32床分設置したもの。
 TBグループが開発した「まゆ玉」は、昨今の急激な訪日観光客の増加による宿泊施設の逼迫や、今後さらに宿泊施設需要が高まることを見据え、2017年2月に同社が企画・開発した。「また泊まりたくなる」をコンセプトにインバウンドをイメージした、和テイストをデザインが特徴だ。
 「Y字型構造により、カプセル上部への階段昇降時の不安解消を目的にした安全構造が特徴です。一つ一つが従来のカプセルよりも1・2倍というセミダブルクラスの空間を確保しているほか、高い静粛性を実現しました」(事業推進本部まゆ玉部 熊谷文宏課長代理)
 近年カプセル型ホテルが日本発祥の独自の文化として訪日観光客から高い注目を浴びている。同社はこの「まゆ玉」を、「稼働率の悪い宴会スペースの有効活用や、『宿泊費用を安く抑えたい』、『カプセルホテルを体験したい』など新しい顧客層の開拓を図るホテルに提案していきたい」(熊谷氏)という。 サンルート国際ホテル山口のように、増築や大規模なリノベーションが必要となる客室の増設を短期間・低コストで実現したいと考えているホテルの採用を期待している。

ドーミーイン、盛岡に進出
 ビジネスホテル「ドーミーイン」やリゾートホテル「共立リゾートを運営する共立メンテナンス(東京都千代田区)はこのほど、「天然温泉 さんさの湯 ドーミーイン盛岡」(岩手県盛岡市)をオープンさせた。岩手県には初出店となる。
 同施設は、東北新幹線「盛岡」駅より徒歩約12分の立地にあり、盛岡市の繁華街まで徒歩約5分とビジネスや観光客の利用を見込む。
 同ホテルの特徴である朝食は、盛岡ならではの「盛岡冷麺」や岩手県の郷土料理「ひっつみ」などご当地メニューを取り揃えた約50品目の和洋食バイキングを用意した。また大浴場は最上階の10階に位置し、季節によって泉質の異なる天然温泉を楽しむことができる。

メトロポリタン、鎌倉に初進出
 首都圏を中心にホテルを展開する日本ホテル(東京都豊島区)は、「ホテルメトロポリタン 鎌倉」(神奈川県鎌倉市)を新規オープンさせる。
 同ホテルは、JR「鎌倉」駅東口から徒歩約2分、若宮大路沿いに位置。敷地面積約2332㎡、延床面積約8800㎡、鉄骨造、地下1階地上5階建て。客室数はツインタイプ103室、ダブルタイプ35室の合計138室。  ロビーは、中庭の木々を眺めることができ、旅の疲れを癒す木のぬくもりが感じられるようデザイン。ツインの客室は、鶴岡八幡宮二の鳥居を眺める二面採光で開放感を演出、縁側をイメージし窓側に設けたリビングスペースの小上がりを配置した。
 同社は、「やすらぎと華やぎが出会う場所」をブランドコンセプトとして、東日本エリアに12施設3471室を展開している。「ホテルメトロポリタン 鎌倉」は13番目の施設となり、神奈川県では初めての出店となる。

「ホテル阪神アネックス」竣工
 阪神電気鉄道と西日本旅客鉄道(JR西日本)が実施している「福島5丁目・7丁目共同開発計画」のうち、ホテルと商業施設が入居する複合ビルが4月15日に竣工した。
 同本施設は地上12階建てで、ホテル阪神大阪の別館である「ホテル阪神アネックス大阪」や「阪急オアシス 福島ふくまる通り57店」が出店する。
 同施設とJR大阪環状線の間の通りを「ふくまる通り57」と命名し、施設とJR高架下店舗が一体となった通りづくりを行うことで、周辺地域に賑わい創出する。

TRASTA インバウンド向けホテルを大阪に開業
 ITベンチャーのTRASTA(東京都渋谷区)は、現在展開しているインバウンド向けホテル「STAY」の新ブランド「STAY Vintage」の1号店目として、大阪・北区中崎町で地域に息づいた独自文化をリデザインした「STAY Vintage NAKAZAKI」を5月13日にオープンささせた。
 同施設は地下鉄線谷町線「中崎町」駅より徒歩3分に位置、EAST館、WEST館2棟で構成されており、布団タイプの和室、デラックスツイン、スタンダードツイン、ドミトリーの全4タイプ。共有スペースには昭和初期・大正時代を連想させる本や昔懐かしいボードゲーム・玩具などを配置している。
 2棟のホテルを対照的な建物に仕上げるため、外装や内装インテリアに男性的・女性的な要素を反映した。男性要素を反映したEAST館の外観は、角張っており外装は目が荒いテクスチャーの塗装を使用し、テーマカラーはネイビーで統一した。
 一方で、WEST館は女性要素を意識し、丸みをおびた外観に粒子が細かくさらりとしたテクスチャーの外装に仕上げテーマカラーとしてワインレッドを取り入れた。
 「その土地の記憶を織り込むことでそこだけの宿泊体験ができる」というコンセプトを持つ同ブランドでは、館内に書籍を用意した。EAST館のロビーにはテーマカラーネイビーを基調とした本を、WEST館にはワインレッドを基調とした本を用意した。 
 館内は、各共有スペースごとに本のテーマを設けており「大阪万博」に関する写真集や絵本、「神社・お寺・お祭り」と日本を感じられる伝統に纏わる本を集めたコーナーを用意。また訪日外国人用に英語版の日本食の作り方、和菓子の作り方の料理本もラインアップした。本との出会いを通じ、大阪や日本の文化や歴史に触れることで、旅先での体験を豊かにする手伝いができるホテルを目指したいという。

楽天Gとグランドゥースが民泊領域で提携
 楽天グループの民泊事業会社である楽天LIFULL STAY(東京都千代田区)では、APAMANグループの民泊事業会社であるグランドゥース(大阪府大阪市)と民泊・その他の宿泊事業を行う運用代行パートナーとして提携した。
 不動産オーナーが民泊への参入を検討する上で、宿泊単価や空室率の増減に伴う収益の変動リスクを抑え、安定的な収益を確保することは重要な課題の一つであり、固定収益型の民泊運営に対する関心も寄せられている。
 今回の連携により、楽天LIFULL STAYは、固定収益型の民泊運営を希望する不動産オーナーから問い合わせを受けた場合に、同分野のノウハウを持つ運用代行パートナーのグランドゥースを紹介先に加えることで、多様な不動産運用の需要に応える機会を拡充する。
 グランドゥースは、紹介を受けたオーナーから物件の一括借り上げを行った上で、同物件の民泊運営代行を行うとともに、 固定賃料の支払いを通じて同不動産オーナーの安定収益を実現していく。
 楽天LIFULL STAYはこれまで、不動産オーナーに向けた所有物件の民泊運営代行やブランディングなどの営業活動を幅広く行ってきたが、今回の連携を通じてさらにサービスの選択肢を拡大し、不動産オーナーによる民泊への参入を促進する。また、グランドゥースは自社のノウハウを活用した民泊運営代行事業の取り扱いを増やすとともに、民泊市場の拡大を促していく。

インターコンチネンタルグループが大分・別府エリアに新規オープン
 インターコンチネンタルホテルズグループ(IHG)は8月1日、ANAインターコンチネンタル別府リゾート&スパ(大分県別府市)オープンさせる。日本有数の温泉地・別府とインターナショナルホテルブランドとの融合が生み出す非日常の世界で、究極の癒しをもたらす。外資系ラグジュアリーブランドの参入は大分県では初となる。
 同ホテルは、客室デラックス&プレミアムルーム68、クラブルーム11、スイート10の全89室。レストラン・バーのほか、ファンクションルーム、大浴場、家族風呂、インフィニティープール、スパなどを併設する。客室は、62~212㎡で、天然素材を使用したインテリアを採用した。
 21室のスイートとクラブルームの客室テラスにはプライベート露天風呂を設置し、クラブインターコンチネンタルラウンジ画利用できることで、更にワンランク上のサービスを提供する。
 ダイニングエリアでは、厳選された地元食材と季節のインスピレーションから生まれるワールドクラスの食体験を提供。朝食からランチ、ディナーまで利用できるオールデイダイニング「エレメンツ」、世界の食トレンドの最先端を楽しめる「アトリエ」、ジャパニーズウィスキーと日本酒、ユニークなジンのセレクションが特徴の「バー」などがある。
 IHGは、世界約100カ国に5600ホテル、84万3000室を展開するグローバルホテルオペレーター。現在でも世界で約1900軒のホテルを開発している。日本国内では、2006年12月に、IHGとANAの業務提携によるジョイントベンチャー会社、IHG・ANA・ホテルズグループジャパンを設立。現在国内32ホテル、約1万室を展開している。
 その内、7軒がインターコンチネンタル、20軒がANA クラウンプラザ、5軒のホリデイ・インブランドで運営している。今後日本国内では、2019年8月にANAインターコンチネンタル別府リゾート&スパのほか、同年12月にホテルインディゴ箱根強羅を、その後2020年春には、キンプトン東京新宿、ANAホリデイ・インリゾート信濃大町くろよん、2021年には、ホテルインディゴ犬山・有楽苑の開業を予定している。


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