不動産トピックス

ホテル運営会社次の一手を探る

2018.03.26 17:21

「ナインアワーズ赤坂」を5月10日オープン
南海電鉄をオーナーに独自の分野開拓へ
 ナインアワーズ(東京都港区)が展開している「ナインアワーズ」ブランドは、都心での「機能的」「高品質」なトランジットサービスという独自のカテゴリーを目指しているという。
 同社はこのほど、南海電気鉄道(大阪府大阪市)と、新店舗「ナインアワーズ赤坂」を東京都港区赤坂に5月10日、開業させる計画だ。
 同施設は東京メトロ千代田線「赤坂」駅より徒歩約4分。敷地面積350・17㎡、延床面積999・21㎡。地下1階地上4階建て、客室数は男性80室・女性88室の合計168室。所有は南海電気鉄道。
 7号店となる「ナインアワーズ赤坂」には、新たにハンドドリップ専門のコーヒースタンドの機能を新たに追加する。運営する「GLITCH COFFEE&ROASTERS(グリッチコーヒー& ロースターズ)」は、焙煎や抽出だけではなく、産地や農園、精製方法、品種に及ぶ全プロセスをコントロールしているのが特長の店舗。
 建築・設計は、3月に開業する「ナインアワーズ竹橋」に引き続き、建築家の平田晃久氏が担当する。
 同社では、大小様々な建築物が立ち並び、古くから繁華街、ビジネス街として栄えている赤坂という街へ開くようにカプセルが置かれるような空間をつくれないか、という問いから設計がスタートしたという。
 同社の施設の大きな特長であるカプセルは「スリーピングハブ」というコンセプトの元に、LED照明を利用して起床時間に合わせて徐々にライトが点灯し、目覚めを良くする工夫を施すなど快眠を追求した。またシャンプーやボディソープなどは、メーカーとの共同開発によるアメニティを取り揃えるなどオリジナル性を追求している。また電子認証キーの導入や睡眠とシャワーの機能高度化を進めている。
 同社は、宿泊・仮眠・シャワーなど、様々なシーンでいつでも使えるモデルを目指していきたいという。

シェラトンホテルが鹿児島で開業へ
 マリオット・インターナショナル(本社・米国メリーランド州)では、同社が展開するブランドのひとつである、シェラトンホテル&リゾートを鹿児島に新設する。
 このほど、南国殖産(鹿児島県鹿児島市)と業務提携を締結し、223室の「シェラトンホテル」出店させることとなった。開業は2022年を予定しており、設計は三菱地所設計社、内装デザインをメック・デザイン・インターナショナル社が担当する。シェラトンホテルは日本で10件目となる。
 スイートを含む全223室の客室は、シェラトンオリジナルベッド、高速インターネット接続、液晶フラットパネルテレビなどを備える。オールデイ・ダイニングのほか、レストラン施設とロビーラウンジ・バーにて、シェラトンオリジナルの食事を提供する予定だ。
 館内には、約500㎡の宴会場、4つの会議室、プレファンクションエリアなど、953㎡に及ぶ多目的機能も併設する。この他、チャペル、スイミングプール、フィットネスセンター、シェラトンクラブラウンジ、スパ、ギフトショップ、ウェディングチャペル等の施設も併設する計画だ。
 マリオット・インターナショナルのアジア太平洋 ブランド&マーケティング担当であるマイク・ファーカーソン氏は話す。
 「マリオット・インターナショナルはアジア太平洋地域の玄関都市や地方都市での拡大に精力的に取り組んでおりますが、こうした都市は近年、認知度の高まりが加速しており、観光客やビジネストラベラーも増加しています。鹿児島へのシェラトン進出にあたっては、南国殖産という現地の素晴らしいパートナーと連携でき、身の引き締まる思いです。次世代の旅行者の期待に沿えるよう、ともに尽力していきます」  アジア太平洋地域はシェラトンブランドが最も成長している地域であり、既存の120軒のシェラトンホテル&リゾートが展開しており、50軒以上の開発案件が進行している。

コスモスイニシア アパートメントホテル出店増へ 2020年まで1500室目指す
大和ハウスグループのコスモスイニシア(東京都港区)では、東京・京都・大阪などの都市観光スポットへのアクセスに優れた都市型アパートメントホテルを積極的に展開。2020年までに1500室の提供を目指していく計画だ。
 同社はその第二弾として4月1日、「MIMARU東京 赤坂」(東京都港区)をオープンさせる。
 同施設は東京メトロ千代田線「赤坂」駅徒歩4分。敷地面積416・03㎡、建築面積235・06㎡、鉄骨造地上11階建て、客室は40室、ランドリールーム、店舗などを併設する。
同社のホテルブランド「APARTMENT HOTEL MIMARU」は、訪日外国人旅行者などのグループでの中長期滞在のニーズに対応する都市型アパートメントホテル。
 この施設は、キッチンやリビング・ダイニングスペースを備えた4名以上で過ごせる空間設計が特長。和室付きの客室も用意しており、最大8名まで宿泊可能なコネクティング対応も可能だ。六本木や青山などからも徒歩圏に位置しており、訪日外国人旅行者だけでなく、友人・女子会などの利用も期待している。
 同社が展開する「APARTMENT HOTEL MIMARU」は、デパ地下・スーパー等で買い物した食材を調理するためのキッチン・調理器具を客室内に常備しているほか、ホテル周辺の飲食店紹介や出前利用サポートなど、多彩な日本体験ができるためのサービスを用意している。
 もちろん、ホテルフロントの多言語対応や国内、一部の国への国際通話かけ放題のスマートフォン貸出など、自由に中長期滞在を可能にするサービスも提供する。

PIPI シンガポール企業と協業 「民泊×マンスリー」物件開発加速
 PIPI(東京都港区)では、バケーションレンタル代行サービス「PIPI Hosting」を展開している。
 同サービスは2015年に設立され、東京(オーペレション本部)、上海(システム開発センター)、福岡(カスタマーサポートセンター)に拠点を有する。オーナーや宿泊事業者を支援する仕組みを構築するために、民泊専用システムを完全に自社開発し、業界最安級のサービス手数料で高い管理効率を実現。物件選びから、インテリアデザイン、運用代行、清掃業務までフルサポートする。
 具体的には、「複数プラットフォームの一元管理」、「上位表示対策」、「宿泊金額調整」、「清掃代行」、「英・中・日の3言語24時間対応」など。運用代行費は(予約金額-清掃費)×10%、初期費用なしで、リスティングページ作成、ハウスガイド作成、自社コールセンターによるカスタマー対応も行う。
 オプションサービスとして、「インテリア・リノベ」、「マンスリー」、「リネンレンタル」、「写真撮影」、「ポケットWi-Fiレンタル」などを用意している。
 同社はまた、法人向けの高級サービスアパートメントの仲介サイトを運営する「メトロレジデンス」(本社・シンガポール)と、業務提携を締結。年内には共同開発物件500件達成を目指していくという。
 「PIPI Hosting」はこれまで民泊物件の受託を中心に業務展開してきたが、2017年から「民泊×マンスリー」のハイブリッド戦略をテーマに据え、物件オーナーの収益最大化に向けて取り組んできた。すでに100件以上の物件をサービスアパートメント・マンスリーマンションとしてメトロレジデンスに掲載してきた実績がある。
 今後は住宅宿泊事業法に合わせ、物件を委託されたすべてのオーナー向けに「民泊×マンスリー」のモデルを提案し、6月までには50%以上の受託物件をハイブリッドモデルに切り替える予定だ。 
 メトロレジデンスはサービスアパートメント・マンスリーマンションを運営・管理をしており、国内外の法人顧客800社以上から利用されている。

寺院・神社を宿泊施設に活用させる
 和空(大阪府大阪市北区)では、全国各地の寺院や神社を活用して宿泊・体験施設として提供する「テラハク」のサービスを開始する。同時にAirbnb Japan (米国・カリフォルニア州)と業務提携を締結した。今後、寺社文化をテーマとしてAirbnbプラットフォームの活用や寺社を活用した宿泊施設の運用に関するサービスの共同開発を視野に協業していく計画だ。
 和空が提供する「テラハク」は、対象施設を"寺社"という既存の文化施設に特化し、文化的宿泊体験を提供するサービス。寺社、主に全国約7万7000ある寺を中核とした全国各地の地域の魅力発信や交流促進、地域活性化の一助となることを目指している。
 また、「テラハク」のサービス開始に際して、日本天台三本山のひとつで、琵琶湖を一望する名刹としても知られている三井寺(天台寺門宗総本山 園城寺)がテラハクに参加する。
 Airbnbは、通算3億人以上のゲストが利用する世界規模の旅行プラットフォームで、世界中の国の人々が利用することのできる利便性、認知度の高さ、そして体験コンテンツも楽しむことができる仕組みは、寺社での宿泊や独自の非日常体験を望む国内外の観光客に対して最適であると考えている。併せて、同社が持つ、施設運用に関する様々な知見やネットワークを活用することで、国内外のゲストにとってスムーズかつ安全・安心な宿泊・文化体験を提供することが可能になる。 

共立メンテが青森2店目
 共立メンテナンス(東京都千代田区)では3月14日、「天然温泉 南部の湯 ドーミーイン本八戸」をオープンさせた。同施設は弘前に続き、青森県2棟目となる。
 この施設は、JR八戸線「本八戸」駅より徒歩約11分に位置し、ビジネスや観光客の需要を見込む。建物は地上13階建て、客室数176室。 
 「ドーミーイン」の特長である「充実のご当地手作り朝食」や「温泉感覚の大浴場」を提供する。朝食はご当地メニューとして、小麦粉と塩でできた南部せんべいを肉や魚、野菜などと一緒に煮込んで食べる青森県八戸地方の郷土料理「せんべい汁」をはじめとした約50品目以上の和洋食バイキングを用意。大浴場はナトリウムー塩化物で、神経痛・筋肉痛・関節痛・疲労回復などの効能があると云われている朔日町源泉の天然温泉。客室は、シモンズ社製のベッドを配置する。夜食にはドーミーイン名物のあっさり醤油ラーメン「夜鳴きそば」を無料サービスする。
 同社は、「ドーミーイン」や「共立リゾート」ブランドを展開している。

PAGE TOPへ