不動産トピックス

クローズアップ 機密情報処理編

2016.02.29 16:47

 ビル経営における機密文書は契約書に始まりテナントを含めた個人情報など多岐にわたる。また、マイナンバー制度の導入によって今まで以上に配慮して保管・処理を行う必要がある。機密情報処理のエキスパートを紹介する。


鈴与 「脱墨処理」で100%リサイクル
 鈴与(静岡市清水区)は物流業を主な事業とし、200年以上の歴史を持つ会社。同社では、その豊富な経験と知識を生かし顧客の機密文書処理に関する悩みを解決する「ecolock(エコロック)」のサービス展開を行っている。
 「エコロック」は専任ドライバーが顧客から機密文書の回収を行った後、機密情報抹消処理を行ったうえで、100%リサイクルを行うシステム。
 文書情報マネジメント事業部企画チームリーダーの橋本崇氏は「情報漏えいが起こる経路を調べてみると、インターネットから情報漏えいが起こることが多いと思いがちですが、実は紙媒体からが約7割弱と最も多いのです。自社での厳格な管理ももちろん大切ですが、機密文書を廃棄する際、廃棄業者の選定も重要です。廃棄する過程で機密情報が漏えいすると、信用低下等、企業にとって多大な損失が発生します」と話す。
 「エコロック」では専任ドライバーによって運行しているGPS搭載の専用車両によって機密文書を回収。機密文書に水分を含ませ揉み込む「脱墨処理」することで、紙の繊維を傷めず文書情報を抹消するとともにシュレッダーでは不可能な100%リサイクル処理を行う。
 「マイナンバー制度の導入等、機密文書の管理に対して非常に関心が高まりつつあります。当社は運搬、保管、電子化、文書管理システム、廃棄と機密情報の管理をトータルにコーディネートできることが強みです。機密文書の管理に課題を感じられている方はぜひ一度、ご相談ください」(橋本氏)

日本パープル パソコン・ハードディスクの破砕処理も可能
 日本パープル(東京都港区)は重要書類の機密抹消処理・集荷・リサイクルまでをワンストップで行える廃棄処理事業の会社。紙媒体はもちろんのこと、パソコン・ハードディスク・サーバーの完全破砕処理のサービスを提供しているのが特長で、金融機関の厳しいセキュリティ基準をクリアし「情報保護こそ最優先」と考える企業に最適なサービスとなっている。
 同社ではまず施錠されたスチールキャビネット型の専用回収ツールに廃棄物を格納。内部流出防止のため、同社回収スタッフでも開錠できない仕組みとなっている。
 その後、情報セキュリティマネジメントシステムに則った徹底的な内部流出対策と、外部侵入防止策が導入された機密処理専用のプラントにて処理を行う。処理自体もハードディスクやパソコン自体を解体、プラッター(磁気ディスク)を破砕して復旧を100%不可能にする。取り忘れたメモリーカードなども個別に確実に破砕していく。これにより情報漏えいを完全にシャットアウトする。
 回収作業もオフィスの機密処理に精通したスタッフが敏速に行い、都市型オフィスからサーバールームまでどこにでも対応できるのが魅力だ。


デルエフ 低価格でも確実に廃棄処理
 デルエフ(東京都荒川区)は機密書類の廃棄・溶解・シュレッダー処理事業を行い、「漏えい事故ゼロ」、「リピート率94%」を誇る創業80年の老舗会社。業界最安値ながらも機密保護実現のため、機密文書専用の処理工場を完備し多彩なプランを提供するサービスを行っている。
 同社では機密文書の回収・処理プランとして不定期回収プランの「スポットプラン」、大量に廃棄処理したい場合の大口回収プランの「オリジナルプラン」、日常的に出る文書や書類を定期的に廃棄処理する「レギュラープラン」、専用BOXを活用した不定期回収プラン「スペシャルプラン」の5つのメニューから会社にマッチしたプランを提案している。
 文書の回収も自社の車両を用いて行い、その後、入出庫をバーコードで管理。最少約2cm角にシュレッダーで裁断した後、圧縮梱包する。圧縮梱包したものを製紙メーカーへ搬出しリサイクルしている。
 また、処理工程をオートメーション化しているため、1時間に4000kg(段ボール200箱以上)裁断可能な大型シュレッダーを用いることにより人員を削減。それにより低価格な機密文書、機密書類の廃棄、処理を提供している。



日本シュレッダーサービス 大型シュレッダー4台を駆使しスピード対応
 日本シュレッダーサービス(東京都足立区)は万全のセキュリティ体制の中、自社工場内で処理を行い、また集荷を急いでいる場合でも即座に対応し機密文書処理を行うサービスを提供している。
 同社では自社で大型シュレッダー4台を所有しており、全てのシュレッダー作業を自社内で完結。処理工程において外部委託は一切行っていない。セキュリティ対策としても向上の出入口は静脈認証システムによって施錠管理されており、作業員以外は工場内に入ることはできない。工場内のセキュリティエリアもロックシステムによって入室が制限されており、部外者が機密文書に触れることはできないようになっている。また、工場の出入口および工場内のセキュリティエリアは、複数の監視カメラによって24時間録画撮影されており機密文書の情報抹消は厳密な監視下のもと処理作業が行われている。
 また、回収から処理までを一貫して請け負うことで即座に処理対応が可能。電話一本でトラックを手配し状況に応じては当日の手配も対応でき、非常にスピーディーな処理ができる。
 同社では過去30年にわたり機密文書の情報抹消業務において情報漏えいの事故はゼロ。しかし、より安心して利用できるように万が一情報漏えい事故を起こしてしまった場合に備え、情報漏えい保険に加入。賠償責任金額の上限を2億円に設定し、損害賠償金の保証を行っている。また、搬送中のトラブル防止および事故の際の被害拡大防止のために同社トラックには位置情報サービスを導入。情報漏えい防止に向けて万全の態勢を整えている。

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