不動産トピックス

今週の一冊

2016.12.21 12:41

初心者が陥りやすいワナをプロが解説

定年時に資産1億円を築く 30代サラリーマンのマンション経営入門
著者:相田 健一郎
出版:平成27年11月30日
発行:幻冬舎メディアコンサルティング
価格:1500円(税別)

 30代というと就職から10年程度が経過し、仕事にも慣れ、公私ともに充実した日々を送る印象を受ける。しかしバブル崩壊後の「失われた20年」を経験した日本経済において、30代の多くは将来、特に定年後の安定した生活に対しての不安感を抱いているのが現状だ。定年後、20年以上にわたって不自由ない生活を送るためには、およそ8000万円もの貯蓄が必要だといわれている。資産形成の手法としては株式投資や投資信託などが候補に挙げられるが、本書の著者は投資用マンションの購入による資産形成を有効な手段として挙げている。
 投資用マンションのデベロッパーに約10年在籍し、マンション供給の現場で活躍してきた著者は、「東京の新築ワンルームマンションを買えば、投資資金も投資の知識もないサラリーマンでも、30年で1億円という資産を築くことが可能」と断言する。著者の経験に基づいた根拠が、本書には記されている。
 どんな投資にも、必ずリスクは潜んでいる。知識や経験がない者であれば、そのリスクは大きくなる。本書を通じて著者は、投資ではギャンブルのように一攫千金を狙っては、必ず失敗すると警告を発している。投資手法や市場の見極め方など、初心者が陥りやすいポイントを本書は解説し、同時に定年後の豊かな暮らしを目指す上でのマンション投資によるライフプランを提案する。不動産経営というと専門のプロだけが活躍する世界と考えがちであるが、現代の不動産経営は工夫次第で誰にでも資産を増やすチャンスを秘めたビジネスとなっているのだ。

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