不動産トピックス

クローズアップ 清掃用品編

2015.11.23 13:47

 ビル清掃で課題となってくるのが労働集約産業であることによるコストと人員不足。そのなかで各社効率を上げるための清掃用品の開発に注力している。今回はそのようなビル清掃用品について紹介していく。

くうかん ガラスを簡単に掃除する自動清掃ロボット
 清掃に関わる製品を取り扱っているくうかん(東京都北区)。同社では、窓ふきロボットの「WINDORO(ウィンドロ)」を販売している。
 同製品は2機のロボットがネオジウム磁石によって窓ガラスを挟み込み、自動で窓の清掃を行うというものだ。
 洗剤を自動で噴射しながら、4枚の高性能パッドが回転し洗浄と拭き取りを同時に行っていく。自動で上下左右の窓サイズを検知。あらゆる窓サイズに対応している。すりガラス、凹凸や曲面のガラスには使用することはできないが、一般的なものであればFix窓でも一度の清掃で行うことができる。ガラスの厚みは一般ガラス用では5mm~15mmまで、防火ガラスなどの厚みのあるガラス用は16mm~24mmまで対応しており、ビルなどの建築物用ガラスのほとんどのものに使うことができる。リチウム充電池を搭載しているのでコードなどもなく、場所を選ばずに使用できるのも大きな強みだ。
 「この『WINDORO』は商業施設において様々な場面で活躍できる製品だと思います。窓のサイズを自動で検知し、清掃を始めた場所から清掃が終わるまで人が手を触れることなくすべて『WINDORO』が行ってくれます。車のショールームなどの大きな窓の清掃が気軽に行えるので、今まで清掃業者に頼んでいた作業も自身で行うことができるのでコスト削減にも寄与する製品です」と営業推進部担当部長の安部正芳氏は語る。
 清掃時間は90×180cmの窓ガラスの場合、およそ10分。1度の充電で約90分の運転が可能。高所の窓も設置さえできればどのような場所でも清掃が可能。カーテンウォールのビルが増えた昨今、手軽に活用できる自動清掃ロボットは今後、多くの場所で活躍する場面が見られるだろう。


グローバル・クリーン 初期投資を抑制 ワックス製品多数展開
 グローバル・クリーン(宮崎県日向市)はフロアメンテナンスの新システムとして、ウルトラフロアケア製品を展開している。特別な専用機材は必要なく、ワックスや洗浄剤を同社の製品に変えることで、コストダウンや長期間の美観維持が可能となる。
 同社ではフロア用下地からフロアワックス、アルカリ中和剤、ワックス剥離、多目的潜在からカーペット洗浄液まで高品質の製品を取りそろえている。
 初期費用を抑えるという視点を持つなら理にかなった製品だ。

リブライト 清掃ノウハウを生かしたオリジナルモップ
 「清掃ノウハウ日本一」を目標に掲げるリブライト(名古屋市昭和区)では清掃用品・ビルメンテナンス用品の販売およびオリジナル商品の開発・販売などを事業として行っている。取扱商品として清掃機械や清掃道具から、各種クリーニング剤、感染対策商品、環境測定機器まで多種多様な製品を扱っていることが特長的だ。
 その数ある商品のなかで、同社のノウハウを結集したオリジナル商品として展開しているもののひとつが「LLワックスモップ」。
 軽量であることが特長のひとつである同製品。その内容としては、まず第一にはがれにくいホルダー、軽いモップさばきのため、ワックスを効率的に使用することが可能だ。また糸の先端が細かいため、ダスタークロスのようにほこりなどのような細かいものでもモップにつけることができるほか、特殊処理もほどこしてあるため、糸の先がワックスで固まることを防ぐ。
 同社ではこれまでの経験から積み上げてきたノウハウを広く伝えていくために、本社を置く中部圏では勉強会も行っている。

CYBERDYNE レンタルも可能な清掃ロボットでコスト削減
 ビル清掃分野では人員不足が指摘されており、各管理会社においても人材確保に苦心している。そのなかで今、清掃ロボットに注目が集まっている。
 CYBERDYNE(茨城県つくば市)はビル清掃用ロボットの「クリーンロボット」の開発・販売を行っている。同製品はエレベーターを自動で乗り降りし設定したフロアの床の清掃を行う。清掃の均質性や、照明や空調を落として作業することが可能となる。このようなロボットだからこその性質を生かすことによって、これまでかかってきた清掃コストを効果的に削減することが可能にするものとして期待される。
 大きな特長のひとつとしては簡易な操作性だ。清掃経路の設定はタッチパネル方式の専用のリモートコントローラを用いて行う。清掃経路間の動作設定は不要で、経路の設定が終えればロボット本体を起動するだけで作動する。
 また、これ以外にも、「ティーチングプレイバック方式」を採用していることで磁気テープやマーカなどの誘導線の必要はなく、カーペットからハードフロアまでオールラウンドに対応。清掃方法も、バキュームノズル部が外付け式となっていることから、清掃方法に合わせた器具の使用が可能となる。併せて市販清掃装置とのドッキングも内蔵式専用ユニットと、AC100Vを利用した清掃ユニットのどちらかを利用することが可能だ。
 最も気になるのはコスト面だろう。同社では初回一括による購入のほかにも、1年~5年の期間を設定してのレンタルも行っている。
 清掃費用はコストにかかるところが大きい、と言われてきたが、その定説を近い将来、変えることになるかもしれない。

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