不動産トピックス

今週の一冊

2015.04.20 16:03

老後破産の現状と人売却による解決の道を紹介

老後破産で住む家がなくなる!あなたは大丈夫?
著者:高橋 愛子
発行:平成28年3月11日
出版:日興企画
価格:1200円(税別)

 任意売却に特化した不動産コンサルティング業を展開しているシナジー・マネージメント(東京都中央区)の高橋愛子社長の新著は「老後破産」がテーマ。住宅ローンの返済が困難になった人々の相談を受ける中、自力での問題解決が難しい高齢者の破産を問題提起すべく発刊に至った。
 「老後破産」とはNHKの番組で「生活保護水準以下の収入しかないにもかかわらず、保護を受けていない破産状態にある高齢者の現状」と定義される。病気やリストラ、離婚など予想していなかった状態に陥ったことで住宅ローンの返済が困難になった高齢者の実態を紹介すると共に対応しない住宅ローンの現状等の問題点を掘り下げる。
 高橋氏は多くの「老後破産」状態の相談者と接するなかで高齢者の方たちは人に頼るのを恥ずかしがるということを克服してこそ解決の道は拓けると力強く説いている。
 住宅ローン返済に悩む高齢者のみならず、多くの不動産業者に読んでほしい一冊だ。不動産は売却したら終わりではなく、長期でローンと付き合わなければならないのだから。

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