不動産トピックス

クローズアップ 非常食編

2015.04.06 11:39

 どんな時でも「食」は活力の源だ。それは非常時でも変わらない大切な要素。ビルオーナーも管理する立場としてはやはり「非常食」は忘れずに常備しておきたいものだ。その中でも人気の非常食を紹介していく。

ボローニャFC本社 災害の時こそ美味しいものを 長期保存できる缶入りデニッシュパン
 ボローニャFC本社(東京都台東区)はネットショッピングの「楽天」やホームセンターの「東急ハンズ」の非常食ランキングで常に上位に位置し、人気の高い「缶 de ボローニャ」を販売している。同社は手作りデニッシュパンをメインの商材としている。京都で事業を始め、デニッシュパンを屋台で販売したのがスタートだ。現在では、フランチャイズで全国展開をしている。
 同商品はデニッシュパンらしく、生地が複数層になっているため、柔らかくしっとりとした食感。甘みも十分でこのままでも十分においしく食べられるがレンジなどで温めることによりふんわり感がさらに増し、もちっとした食感になり、甘みも増して常温で食べるよりもさらに美味しくなる。種類は3つあり、プレーンとメープルとチョコレートから選べる。
 「『缶 de ボローニャ』を販売するきっかけになったのは平成16年の新潟中越地震です。当時、当社の新潟工場も被災し、災害時の非常食の重要性を痛感しました」と同社営業第一部主任の吉田麻佑子氏は話す。
 「災害があった時こそ、美味しいものを食べてほしい」という思いから「缶 de ボローニャ」の開発が始まった。パンを日持ちさせるためには生地の水分を少なくさせる必要がある。しかし、柔らかくふっくらした生地にするには水分が必要。その相反する性質を両立させるために研究し、生地を改良。長期保存が可能で、水分がとびにくい生地を作り上げた。保存期間も2年間(現在は3年間)保存できる商品とし、平成19年に販売を開始。
 「当社の製品は全て手作りにこだわっています。大量生産はできませんが、ひとつひとつを丁寧に作り上げ、多くのお客様に美味しく食べていただきたいです。また、今年の7月頃には5年間保存のできる『缶 de ボローニャ』の販売を予定しています。多くの非常食は5年間保存になっており、他の非常食と合わせての交換ができるため、購入の際の選択肢の一つとなっていただければと考えています」(吉田氏)


サタケ ご飯と雑炊、選べる2通りの食べ方
 非常食の「マジックライス」は米や小麦、とうもろこしの製造・販売をしているサタケ(広島県東広島市)が発売している商品。  「マジックライス」とは一度炊いたご飯を乾燥させ、長期保存ができる非常食となっている。通称「アルファ米」と呼ばれる商品だ。お湯さえ沸かすことができればよく、調理器具等などは必要のないものとなっている。お湯や水を適量加えるだけで、炊き立ての状態に戻り、美味しく食べることが可能。
 また、調理する時の注水量を変えることによって、ご飯と雑炊、2通りの食べ方を選べるので、高齢者や子供にも安心して食べることができる。お湯を入れて調理した際の所要時間は15分。水の場合であれば60分ほどで出来上がる。種類も豊富に取り揃えており、シンプルな「白飯」から始まり、「五目ご飯」や「えびピラフ」、「ドライカレー」など全部で9種類。保存期間はすべて5年間となっており、長期保存が可能。


井村屋 「えいようかん」で簡単エネルギー補給
 菓子や食品などを製造・販売を行っている井村屋(三重県津市)は長期保存食品の「えいようかん」を販売している。同製品は5年6カ月保存でき、1本あたり171キロカロリーとなっており手軽にエネルギー補給が可能。適度に柔らかくすっきりした甘さになっているので高齢者や子供にも気軽に食べられる商品となっている。また、ユニバーサルデザインを採用しており、フィルムをひっぱるだけで簡単に開き、ワンハンドで食べられる。化粧箱の開け口のつまみは、暗所でも手触りで解りやすいように設計されている。

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