不動産トピックス

編集後記

2012.08.27 17:25

 愛読している作家の一人に野尻抱影がいる。冥王星の命名者であり、日本各地に伝わる星の和名収集に心血を注いだ彼の影響を受け、晴れた日は夜空を見るようになった。だが地上が明るい東京都心からは、織姫と彦星の逢瀬をかすかに見上げることしかできず、夏の夜空にそれほど趣を感じることはできない。それでもこの時期、薄明の東天に冬空の主人公であるオリオンが巨躯を起き上がらせようとするのを見ると、かつて彼がそうしたように「久闊!」と叫びたくなるものだ。こうして年の巡りの早さを実感すると共に、一日一日を大事に過ごそうと決意するのであった。

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