不動産トピックス

クローズアップ 喫煙対策編

2009.04.20 17:33

 路上、新幹線、タクシーなどに引き続き、今年4月1日からはついに首都圏JRの全ての駅が全面禁煙となった。喫煙可能スペースは日に日に現象の一途を巡っている。オフィスビルや病院など、人の集まる場所での喫煙がどうあるべきか、早急に議論を深め対策を立てる必要があるだろう。

岡村製作所 臭いの少ない省電力喫煙ルーム
 岡村製作所(横浜市西区)高砂熱学工業(東京都千代田区)と共同開発した省電力喫煙ルーム「i-smoking(アイ・スモーキング)」を販売している。同システムは部屋の壁面に給排気面を設け、置換空気の概念に基づいて室内に空気の流れを形成するタイプの喫煙ルーム。ルーム内へ足元から空気を吸気し、パーティション内部に設けられたパンチングパネル面全体で室内の汚れた空気を排気する。喫煙ルーム内の煙は、壁面のパンチングパネルから排気ダクトを通り効率よく屋外に排出される。換気風量が少なくて済むので省エネルギー運転が可能となり、空気清浄機不要で結果的に約60%消費電力が節約できる。
 また、換気風量が少ないため、小さなダクトがあれば工事に対応できる。大きな排気ダクトが設けられず、喫煙ルームの導入が難しかった既存のビルでも容易に設置が可能だ。
 尚、「導入した施設の管理者から最も評価されるのは、臭いが少ない点にある」と建材製品部の中島徳二氏は語る。
 「換気主体の喫煙室で煙の滞留時間が短いですし、煙を集塵して臭いの粒子を蓄積させてしまう空気清浄機も設置しませんのでアイ・スモーキング内の臭いは最小限に抑えられています」(中島氏)
 パーティション内部には、竹炭セラミックスを配合した「エコクリーンコート」を採用。竹炭のもつ浄化作用により有害物質やたばこの嫌な臭いが吸着・分解される。

トルネックス たばこ等の悪臭成分にのみ反応する消臭スプレー アセトアルデヒド・アンモニアを吸着 執務空間・トイレ・衣服にも使用可能
 トルネックス(東京都中央区)が平成20年9月から販売を開始した、反応型消臭スプレー「タバコに強い!消臭スプレー」は、たばこの煙などの悪臭成分を科学作用により、臭いのない別の成分に変化させる。
 同社のマーケティング室の島田氏は「喫煙者・非喫煙者にアンケートを行ったところ、実に80%以上がたばこの臭いを不快に感じていると回答しました。喫煙者であっても、他人のたばこの煙には不快感を抱くという回答が多数を占める結果となっています」と話す。
「タバコに強い!消臭スプレー」は、独自開発の選択消臭法により、芳香成分やアロマ香料には反応せず、噴霧と同時に悪臭成分にのみ吸着する。その後、悪臭成分が化学反応により消滅し、悪臭のない成分へと性質変化するのである。なお、同製品はたばこの副流煙に含まれるアセトアルデヒドの他、アンモニア、酢酸、ホルムアルデヒド、トリメチルアミンなどといった悪臭の元である成分を噴霧後10~30分以内に除去するので、喫煙スペースや執務空間、トイレ、衣服にも使用可能となっている。価格は1600円である。

菱熱工業 わずかな省スペースに設置可能な喫煙ブース 周囲に配慮し映像などを流すことも可能 省コストでありながら法規制にも対応
 菱熱工業(東京都大田区)は受動喫煙を完全に防止するコンパクトな省スペース型スモーキングルーム「Enjoy Smoking」を販売している。
 特徴はまず、縦905mm×横905mm×高さ2300mmというコンパクトなスペースから設置できるということ。広いすぺースをとる事のできない既存のビルや店舗に設置することが可能である。横に2室、3室と連結追加することもできるので、スペースが広く取れる場合には大型のBOXを配置できる。
 また大きなもう一つの特徴がブースのガラス外壁・内壁にウォールスクリーンが搭載されているということである。「喫煙ブースは利用者にとっては便利なものであるが、非喫煙者にとってはマイナス要素をいだかせるものである」との考えから、ウォールスクリーンを採用。ルームの内側外側双方に企業広告や映像、周囲へのインフォメーションやイメージビデオを流すことにより、空間を最大限に利用している。
 神奈川県公共的施設における受動喫煙に関する条例や諸官庁の法規にも対応。工事費別途定価50万円程で設置可能である。

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