不動産トピックス

クローズアップ セキュリティキャビネット編

2008.08.25 12:02

 オフィス内のセキュリティが重要視される昨今、情報保護の観点から収納のセキュリティも進化を続けている。デザイン性に加え、容易なレイアウトや省コストなどさまざまな特性を持つ収納用品は、情報保護に注力する企業には必須だ。今回は、セキュリティ収納アイテムを紹介する。

イトーキ PC画面上にレイアウト表示アイコンクリックで開錠操作セキュリティキャビネット 遠隔操作が可能な収納システム
 イトーキ(大阪市城東区)が扱っている「ネットラインキャビネット」は、管理パソコンを使用して遠隔地からの施錠または開錠が可能な収納である。この製品は、GUI(グラフィカル・ユーザー・インターフェイス)と呼ばれる管理システムを導入して、レイアウト画面を表示する。アイコンクリックで所定の扉の開錠操作やチェックを行うことができる。
 管理パソコンでは、最大3200錠までの一元管理が可能である。ユーザーの登録数は3200人、履歴取得件数は最大で6000万件と、扉の違法な開閉を防止するだけでなく、異常があった場合に後追いで履歴を確認することが可能だ。また、ICカードを用いて開錠可能で、こじ開けや鍵の閉め忘れ等の異常が発生した場合には警告表示と共に警報音を鳴らし、管理者に注意を呼びかける。
 更に、これらの異常時に加えて開閉が行われた際や故障時など、指定したアドレスに対しての自動メール送信が可能。収納の状態を、離れた場所からでも、常時チェックすることができるのである。

シャーロック 電気不使用のカードキー対応型キャビネット用ロック
 シャーロック(東京都中央区)は、パンチングで空けた穴を活用したカードキーを提案している。その製品の一環として開発したのが、「SherlockCABILOCK」である。
 この製品はキャビネットの引手を覆うように設置し、セキュリティを高めるキャビネット用ロックシステム。引手に取り付けるだけで、外部への情報伝達を防止する。
 「この製品のユニークなところは、IT化されていないところです。カードにパンチングで穴を空けて作られた鍵は、単純そうに見えて実はセキュリティをしっかり意識して作った製品です。同じパターンを用いてパンチングしても、穴がほんの少し前後にずれただけで鍵は開きません」(伊藝氏)
 キャビネットの取替えがもったいない、エネルギーコスト削減のために電気使用を控えたいというニーズに対応する。さらに、電気を用いていないため停電時にもキャビネットを開けることができる。
 対応するパンチングのパターンは、キャビロックに内蔵した小型のサブカードで変えることができ、紛失時にもこちらのサブカードを交換することで対応が可能。また、鍵は入り口用と同じものを使用することができるため、鍵の管理が複雑にならずに済むのである。

コクヨファニチャー セキュリティレベルに合わせて選択可能 自由に組み合わせレイアウト 高い機能性を誇る高機能収納
 コクヨファニチャー(大阪市東成区)が販売しているキャビネット「UFX(ユーエフエックス)」は、機能美とセキュリティ対策に配慮した高機能型収納システムである。
 この製品は組み合わせによって天板の位置を変えることができ、自由なオフィスレイアウトを実現すると共に、引手の向きが左右・上下にかかわらず出し入れを行うことができるユニバーサルデザインを採用している。その結果、荷物を持ったままや通路の関係上しゃがむのが難しい場合などにもスムーズに収納または取り出すことができる。
 一方、ロック機能も充実しており、鍵のシリンダー交換だけで効率良く鍵管理ができる内筒交換キーシステムや施錠しないと鍵が抜けない構造の常時ロック、ICカード対応タイプやオートダイヤルロックなどセキュリティレベルに応じた収納スタイルを提案する。
 特徴的なのがゼロックと呼ばれるオートダイヤルロックシステムだ。4桁の暗証番号を入力して扉をロックする。ダイヤルを回して暗証番号を入力すると自動的に開錠し、扉を開くと暗証番号がリセットされる。扉を閉めると自動的に施錠されるという仕組みだ。ラインアップには両開き型と引き出しタイプのラテラル3段型、4人用パーソナルロッカー等がそろう。

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