不動産トピックス

ビルオーナーのための建築・設備最新情報

2008.04.14 10:27

TOTO 最新の洗浄機能を標準装備電波方式のリモコンで操作 ビル遠隔監視システムに操新サービス追加して発売作部分をなくしてこれまで温水洗浄便座を設置できなかった空間に対応
TOTO(北九州市小倉北区)は、温水洗浄便座本体横の操作部をなくすことで、トイレの限られた空間を有効に活用できる「新ウォシュレットHX」を今月1日に発売した。
現在日本国内における温水洗浄便座の普及率は65・3%に上り、公共の建物においても設置の要望は一段と高くなっている。しかし、スペースの問題から温水洗浄便座を設置することができないケースも見られた。
今回の「新ウォシュレットHX」は温水洗浄便座本体横の操作部をなくすことで、すっきりとしたデザインとなっており、これまで設置できなかった空間にも設置可能となっている。操作部の機能は消費電力が少ない電波方式採用のリモコンに移植されており、専用リチウム電池と組み合わせることで約10年間は電池交換が不要である。
また製品は最新の洗浄機能「ワンダースピン洗浄」を搭載している。これにより洗浄能力は変わらないものの、使用水量を現行品から約50%削減した。そのためタンクの容量も小さくなり、業界トップクラスの定格消費電力152Wを実現している。洗浄機能面では「やわらか洗浄」、「ムーブ洗浄」、「洗浄位置調整」を搭載し、洗い心地の良さを追及している。
製品は脱臭機能のあり・なしの2タイプで、脱臭機能付きは12万4000円、脱臭機能なしは9万7000円となっている。同社は発売後3年目で月700台の販売を見込んでいる。

三菱電機ビルテクノサービス 省エネ対策のアドバイスを専門化が分析
三菱電機ビルテクノサービス(東京都千代田区)は、ビル遠隔監視サービス「メルセントリー」に、新たにビルの電力使用量を自動検針し報告する「エネルギーレポートサービス」を付加した「メルセントリーWis02」と「メルセントリーWis03」を今月14日から販売開始する。
「メルセントリー」はビルの受変電設備や給排水設備、冷凍・空調設備、防犯カメラシステムなどの設備機器が正常に稼働しているかを、常時同社の情報センターで遠隔監視し、万一異常信号を受信した場合は専門のエンジニアが出動して迅速に復旧を行うサービスだ。社会的な環境対応ニーズの高まりを受けて、近年ビル内の消費エネルギー、特にその約50%を占める空調設備や約25%を占める照明などの電気料金の削減が重要なテーマとなっている。それを裏付けるようにビルオーナーからは「電気の使い方に無駄が多いのでは」、「エネルギーコストをもっと減らしたい」などといった、省エネに関する相談が同社に寄せられていた。
「エネルギーレポートサービス」はそれらのニーズに応えるために開発された。「エネルギーレポートサービス」はビルの電力使用量を遠隔で自動検針し、月1回エネルギーレポートを作成してオーナーに報告するものである。このレポートには電力使用量などとあわせて、分析コメントも記載し、省エネ対策に向けたアドバイスがされる。制御盤の入力端子は「メルセントリーWis02」が8、「メルセントリーWis03」が12で、ビルの規模に応じて選択できる。月額の料金はビル遠隔監視サービスが9000円、エネルギーレポートサービスが3000円となっている。

信越化学工業 低汚染タイプのシリコーンシーリング材 優れた接着性で目地に集まる汚れを防ぐ
信越化学工業(東京都千代田区)は、低汚染タイプの建築用シリコーンシーリング材「シーラントマスター300LS」を開発、現在販売を行っている。
これまで使用されてきたシーリング材は、施工後に製品に含まれている不活性シリコーンオイルが目地周辺ににじみ出して、チリやホコリを吸い寄せ汚れを発生させる原因となっていた。
同製品は独自の技術により不活性シリコーンオイルを可能な限り除去した製品設計とし、低汚染性と建築用シーリング材としての特性を両立させている。このため目地周辺の汚れを大幅に低減させ、ムーブメントの発生するガラスカーテンウォールやトップライトなどのガラス周りに使用することができる。
製品は自己接着性に優れ、ガラスや金属はもちろん、接着しにくい被着体であるアクリル電着塗装やフッ素樹脂塗装などにも良好な接着性を示す。
また、シリコーン系のため耐候性、耐熱性、耐寒性にも優れ、接着信頼性が得られるのも特徴だ。同社では、今後も最先端の技術を追求し、高度化する市場のニーズに合わせた商品開発を行うとしている。

新日本空調 点検員の作業負担を改善 計画的なメンテが可能に ICと携帯端末利用した設備管理システム
新日本空調(東京都中央区)と子会社の新日空サービスおよびアップトゥデイト・コーポレーションは共同で、携帯情報端末とICタグを活用した建築設備機器保守情報管理システム「Qui-MMaster(クイムマスター)」を開発した。
通常、建築設備機器の日常点検業務は、点検員が機械室などの現地において点検用紙に手書きで記入した後、事務所に戻ってPC等のデータベースに運転記録を再入力しており、点検する設備の数も多いため点検員の作業負担は膨大なものになっていた。そこで3社は点検員の作業効率の改善を図るべく、同システムの開発を平成18年9月より開始し、今年3月に完了した。
同システムは管理対象機器にメーカー名、形式などの基本情報を記録したICタグを貼り付け、日々の点検業務をICタグリーダーやライター機能付きモバイル端末で行う。電波の届かない地下や機械設備室内でも有効に活用でき、巡回管理作業の日報をPCと携帯情報端末をつなぐことで自動的に作成することもできる。
また、管理データをタグ内に保存することで、データをメンテナンスやリニューアル計画に役立てることができ、的確な設計・施工・管理業務を行うことが可能になる。
今後は新築・リニューアル物件における納入製品に機器情報を記憶させたICタグを取り付け、納入品に対するメンテナンスの合理化、故障予測による修繕・更新計画立案、点検作業の合理化など、活用範囲を広げていく予定である。

東芝ライテック 螺旋形の高効率配光管UVカット機能も搭載 省エネ・長寿命の新形状蛍光ランプ
東芝ライテック(東京都品川区)は、電球形蛍光ランプ「ネオボールZリアル」シリーズに、業界トップの省エネ・長寿命を達成し、さらにUVカット機能を付加した「ネオボールZリアルPRIDE(プライド)」の電球60WタイプA形、計3機種を7月1日から発売する。オープン価格である。
同製品は新開発の、きのこ形状の螺旋形高効率配光管を一般電球に近い形状で採用。これにより、消費電力10Wで電球60W相当の明るさを実現している。また、電極部へのエミッタ(電子放出物質)塗布量の最適化により、定格寿命は電球の12倍となる1万2000時間で省エネ・長寿命を達成している。
配光管のガラス内面にはUVカット効果の高い幕を塗布。虫が強く感じる紫外線域の光の波長(360ナノメートル付近)のUVをカットするため、電球に比べて誘虫率を55%に低減する。
光源色は電球・昼白・昼光の3種類で、被照射物の色あせも電球に比べて42%に低減しているため、店舗・事務所・一般家庭に幅広く利用することができる。
電球形蛍光ランプは昨年度2800万個販売され、今後も市場の拡大が予想されている。
同製品の今年度の販売目標は3機種合計で150万個である。

創新 火災時に引火までの時間を延ばす耐火材 1000℃以上の炎に耐え災害から建物・設備を守る
創新(東京都豊島区)は、木材やFRP(強化プラスチック)などに塗布し、火災時に引火までの時間を延ばす耐火・耐熱材「ノックスドールN999」を販売している。
同製品はスウェーデンの化学メーカー・オーソン社によって開発された、スプレー・刷毛塗り対応の水溶性コーティング材である。通常時は遮音性・断熱性に優れ、火災発生時には1100℃〜1300℃の耐火性能で建材を炎から守る。高層ビル建築用の基材鋼材に塗布することで、火災時の高熱による鋼材劣化を防ぎ、基材鋼材を守ることも可能だ。
塗布には対象箇所の汚れを落とした後同製品を塗り、乾燥したらさらに厚く塗り重ねて5〜9㎜の厚さにする。室内では特に風通しの良い環境作りに注意して作業を行う。また、飛び散りを防ぐために、周囲を新聞紙などでカバーすることも重要な準備である。
ガスバーナーによる同社の耐火実験では、2分で完全燃焼に至る建材用の木材に同製品を9㎜の厚さで塗布してガスバーナーを放射したところ、開始から60分後も着火することなく優れた耐火性脳を発揮した。製品の容量は家庭用の5リットルタイプと事業用の20リットルタイプがラインアップされている。

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