不動産トピックス

商業ビル最前線

2007.12.10 17:12

トヨタ自動車 カーディーラーと整備工場・商業併設の新業態が横浜進出 岐阜・大阪に続き 国内3店舗目カーライフに連動した店舗並ぶ
 12月5日、トヨタ自動車(愛知県豊田市)とトヨタオートモールクリエイト(名古屋市中村区)は、自動車関連施設と商業店舗が融合したショッピングセンター「トレッサ横浜」を竣工した。同施設は北棟と南棟に分かれており、今回は北棟が先行しての竣工となった。南棟は平成20年3月に完成する。
 トヨタは平成12年11月から新業態として自動車関連施設と商業店舗を融合したSCを展開してきており、カラフルタウン岐阜、アリオ八尾オートモールに続き、今回の関東出店で3店舗目となる。
 同施設は横浜市港北区師岡町に所在し、環状2号線沿いに立地する。同地にはかつてトヨタの自動車点検工場等が存在しており、その影響から周辺は工場地帯として発達してきた。しかし、港北区の人口が増加しはじめ、周辺が住宅街になりはじめた平成12年、工場を横浜市の港湾部に移転・集約させ、工場跡地にはその地域にふさわしい施設を開発することとなった。
 「トレッサ横浜」の最大の特徴は、商業テナントが入居する2階フロアに車が陳列されており、気軽に見て手に触れられるという点だ。横浜トヨペット、トヨタカローラ神奈川、ネッツトヨタ神奈川などトヨタ系ディーラー6店が揃い、約60台の新車を展示・販売している。実際に見て・触って・乗ることも可能だ。1階には2階ショールーム各社の整備工場が設けられており、オイル交換や車検、洗車もその場で依頼できる。
 誘致した各商業テナントも、カーライフと連動する店舗が並ぶ。「アクティブライフをサポートするような施設を取り揃えています」(栗原氏)との言葉通り、ヴィクトリアゴルフや、アウトドアスポーツショップのエルブレス、スポーツ用品を扱うスーパースポーツゼビオなどが大型店舗として入居している。「顧客が多様化している中で、もっと車を身近に見てもらいたいという思いがありました。車は単体で存在しているのではなく、ショッピングシーンの中で一緒に語られても良いのではないか、そういう考えがこのSC開発の根本にあります。1階部分には整備工場もあるため、車検に出している間ショッピングを楽しむこともできます」(栗原氏)
 今回の商業施設開発のねらいに、ひとつに新しい車のセールス方法を創出することがあり、もうひとつにトヨタとして地域の人にどのような施設を提供できるかということがある。団塊の世代、ニューファミリーの3世代が楽しめる店舗構成を目指し、SC内にはカルチャースクールや横浜市のコミュニティハウスも設置されている。

「トレッサ横浜」施設概要
所在地:神奈川県横浜市港北区師岡町700番地
運営会社:トヨタオートモールクリエイト
敷地面積:約7万1000㎡(北棟:約3万㎡、南棟:約4万1000㎡)
延床面積:約15万7000㎡(北棟:約7万4000㎡、南棟:約8万3000㎡)
売り上げ目標:350億円(年間)
集客見込み:1100万人(年間)
オープン:北棟:平成19年12月5日、南棟:平成20年3月(予定)
テナント数:約220店(北棟:54店舗、南棟:166店舗)※北棟は関東初出店3店、神奈川初出店5店、横浜初出店10店、新業態3店
自動車販売店:横浜トヨペット、トヨタカローラ神奈川、ネッツトヨタ神奈川、ネッツトヨタ横浜、神奈川トヨタ、神奈川ダイハツ

三井不動産/東京放送 店舗面積約6677㎡に飲食等46店舗が出店 赤坂Bizタワー商業テナント決定
 三井不動産(東京都中央区)は、事業主の東京放送(東京都港区)よりプロジェクトマネジメント業務を受託している「akasakaSacas(赤坂サカス)」内「赤坂Bizタワー」において、出店する店舗を決定した。名称を「赤坂BizタワーSHOP&DINING」として、平成20年3月6日にオープンすると発表。なお、「akasakaSacas」は3月20日にグランドオープンする。赤坂Bizタワーの延床面積は約18万7177㎡、店舗面積は約6677㎡。
「akasakaSacas」は地上39階地下3階、高さ180mのオフィス・商業棟の「赤坂Bizタワー」をランドマークに、2つの劇場「赤坂BLITZ」、「赤坂ACTシアター」や「TBSギャラリー」からなる文化施設、賃貸住宅、「Sacas広場」など、  「職・住・遊」の機能を有する複合施設。
 同地は、国内を代表する飲食店舗の集積地であり、またビジネス街としても発達を続けているエリアである。「赤坂Bizタワー」に入居するテナントは、飲食を中心に、物販、サービス等、赤坂で長らく親しまれてきた老舗をはじめ、新業態、オフィスサポート店舗など。飲食では、「赤坂離宮」や「ざくろ」などの老舗をはじめ、新業態店舗としてカフェバーのマキシム・ド・パリ、フードコート「DO―ZO(ドーゾ)」、モダンスパニッシュ料理の「ModernCataranSpanishBIKINI(モダンカタランスパニッシュビキニ)」が出店。
 同商業施設は、外部と内部の柱に同じ石材を使用することでデザインに連続性を持たせ、緑あふれる外構と一体感のある環境を創出している。

ドコー 大幅な軽量化を実現耐寒性に優れた特徴 スターバックス・ラクーア店で緑化
 緑化事業を手がけるドコー(東京都千代田区)は、次世代緑化システム「LIPPIANVE IL(リピアンベール)」をスターバックスコーヒージャパン「東京ドームシティラクーア店」で施工した。
 同緑化システムは、セダム属植物や芝に替わり、イワダレ草に耐寒性を兼ね備えた品種改良型カンパーニャヴェルデを植栽マット化したもの。耐寒性に優れ冬も枯れず、5〜10月にピンクの可憐な花が咲く癒し効果も期待できる。刈り込みを不要とし、雑草の混入を減らせるなどの特徴をもつ。
土壌部分は60㎡と、従来の芝(150㎡)に比べ、大幅な軽量化も実現された。今回はリピアンベールマット、灌水パイプなどで構成される「LIPPIANVEIL」の「システムⅠ標準タイプを採用、95㎡敷設・施工した。

日本テレビ/他 テレビ・インターネット・小売業連動しショッピングポータルに参入 メディアと消費の融合テーマに新たな市場開く
 日本テレビ(東京都港区)、セブン&アイ・ホールディングス(東京都千代田区)、電通(東京都港区)の3社は、11月26日付で「メディアと消費の融合」をテーマに、テレビ・インターネット・小売業を結びつけた、次世代型の「ショッピングポータルサイト」を運営する会社「日テレ7」を設立することに合意した。
 新会社「日テレ7」は、上記3社のほかに、セブンイレブンジャパン(東京都千代田区)、イトーヨーカ堂(東京都千代田区)、セブンアンドワイ(東京都千代田区)とともに、平成19年12月に設立し、平成20年4月より本格的なサービス開始を予定している。
 「日テレ7」とは、テレビ、インターネット、小売業(実店舗)を連動させ、ショッピングポータルサイト(インターネット上の電子商店街)を運営する会社だ。ショッピングポータル市場は現在勢い良く成長し続けている分野であり、この市場にテレビ局の媒体力と企画力を活かし、「日テレ7」は参入する。テレビ番組を軸に据えて、インターネットと小売業を融合させるという試みだ。新会社では新たな販促活動とコミュニケーション市場を開拓する。
 同社の主な事業内容は、番組コンテンツと商品企画の開発を行い、ショッピングポータル事業、商品開発事業、広告・マーケティング事業の3事業を展開。これにより、消費者のニーズをくみ上げ、日本テレビの番組と連携したオリジナル商品を開発する。

東日本旅客鉄道 三鷹駅に新エキナカ施設開業
 JR「三鷹」駅では、21世紀の新しい駅づくり「ステーションルネッサンス」の一環として、駅改札内コンコースの拡充とバリアフリー設備の整備など、快適な駅空間作りを進めている。それにあわせて開発を進めてきたエキナカ商業空間「Dila(ディラ)三鷹」が平成19年12月16日にⅠ期開業する。売上想定は、全体開業時で年間約24億円。
 店舗面積は約1380㎡、店舗数はⅠ期Ⅱ期合計で約25店舗。「上質&ベーシック」「ナチュラル」「オリジナリティ」をキーワードに新ブランド2店舗、エキナカ初出店10店舗などバラエティ豊かな店舗が並ぶ。東日本旅客鉄道 三鷹駅に新エキナカ施設開業
 商業施設の環境デザインについても、JR「三鷹」駅周辺の雰囲気にあわせ、コンコース階から上層階につながるエスカレーター周りは吹き抜けにして明るさと開放感を創出。フロア中央に、玉川上水をイメージさせるガラスモザイクの柱が設置されている。
 Ⅰ期の開業は平成20年3月の予定である。

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