不動産トピックス

ビルオーナーのための建築・設備最新情報

2007.02.05 16:14

<話題の製品>日本電通 見やすい画面と簡単操作が魅力 オフィスの無人受付システム発売
 日本電通(大阪市港区)はオフィスの受付で来客の取次ぎを代行・サポートする無人受付システム「オレッセ・ライトIPPBX(N)カウンタータイプ」を14日から発売する。
 オレッセ・ライトは会社などの受付業務の無人化・自動化を目的とした、同社開発のシステム。
 平成15年に基本的な機能を搭載した「Basic」を発売したのを皮切りに、翌16年には画面の背景や待機画面をカスタマイズできる「Season」を発売した。外形もテーブルの上に設置する「カウンタータイプ」、キャスター付で移動も簡単な「スタンドタイプ」、さらに平成17年には、パソコンにインストールして利用する「ソフトパック」を発売している。
 また、平成18年3月にはCCM(CiscoCallManager)に対応し、同年8月にはカスタマイズ機能が充実した「DX」を発売し、「オレッセ・ライト」シリーズとして展開を進めている。
 機能の特徴として、音声ガイダンスとディスプレイ表示による操作案内に加え、15インチTFT液晶モニターの画面は見やすく、タッチパネルで操作面の簡便性が図られている。
 また、NECのIP-PBX(SV7000、APEX3600iなど)に対応しているほか、メンテナンスPCからデータの登録・編集ができるため、保守が容易。なお、NEC製ソフトフォンからLAN経由で電話発信を行う仕様になっているため、アナログ電話回線導入の必要はない

能美防災 感知器の自動試験機装備 新型火災報知システム開発 火災区画がわかりやすい地図式採用
 能美防災(東京都千代田区)は、自動試験機能を搭載したP型自動火災報知システム「地図式進P」を開発した。
 この商品は、感知器常時監視などの自動試験機能と、火災時に感知器のアドレスを表示できる機能を装備しおり、回線番号の表示と感知器のアドレス表示を行う。
 地図式のメリットとして、火災区画と防排煙設備などの作動場所がすぐわかり、避難誘導が素早く行えるといった点が挙げられる。地図表示部分はシート方式を採用しているため、地図の変更が容易に実行可能で、火災区画などを表示するLEDを地図シート変更に合わせて移動するだけで簡単に新しい地図シートに対応できる。また、システムをすべて自動試験機能対応しなくても、特定のエリアや感知器(ポイント)だけを対象としたシステムも構築できる。また、建物の用途や規模に応じた運用が可能。
 P型自動試験機能が付いたP―AT感知器、地区音響の配線、予備電源などの状態を常時監視する。異常がある場合には、受信機に異常が表示される。あわせて、一週間ごとの自動試験も実施、また、自動試験機能を装備しているため、予備電源・非常電源などの点検、試験項目が免除される。
 この自動試験機能付システムにリニューアルをする場合、既存の配線をそのまま使用できるため、耐熱電線に取り替えるコストが発生せず、受信機と感知器を交換するだけで、より高機能な自動試験機能付システムへと短期間でリニューアル可能である。

熊谷組 採用実績も順調に増加 減音効果の大きさが特長ダクトサイレンサー開発
 熊谷組(東京都新宿区)とフジモリ産業(東京都品川区)、ファテック(東京都新宿区)は、減音効果の大きいダクトサイレンサー「サイレントダクトFK」を開発した。
 これまで、開口部の遮音対策として防音サッシや防音換気口が採用されてきたものの、ダクトからの外部騒音侵入については対策があまり進んでいなかった。しかしながら、近年こうしたダクトから侵入する騒音が気になるとの指摘が増えてきた経緯があり、今回の商品開発につながっている。
 特に、近年のフリープラン増加によって、キッチン環境でオープンキッチンやアイランド型キッチンが増加しており、レンジフードから外部騒音が居室内へ放射されるというケースも増加している中。高音域のみではなく、低周波数帯域にも減音効果が大きいサイレントダクトFKは、ダクト内で音を急激に膨張、収縮させることによって減音させている。すでに京急不動産の「京急プライムテラス上永谷」において採用が決まっているなど、減音性能の高さとニーズの旺盛さが表れている。なお、この商品は製造をファテック、販売をフジモリ産業がそれぞれ担当する。

松下電工 高性能ランプを採用した200Wタイプ照明器具 施設・屋外用の高効率照明を発売
 松下電工(大阪府門真市)は松下電器産業が開発したHID白色系で業界最高効率のランプと、同社が開発した専用点灯装置(電子バラスト)内蔵の高効率・高性能照明器具を組み合わせた「セラメタプレミアSPDシリーズ」の第2弾として、200Wタイプを5日から発売する。
 セラメタプレミアSPDシリーズはHID白色系ランプで130lm/Wを実現。従来のマルチハロゲン灯400Wとほぼ同等の明るさで、消費電力は約50%の省エネが可能である。また、ランプ寿命はメタルハライドランプの中では最長の1万8000時間を実現するなど、高効率かつ長寿命性に優れている。
 さらに、ランプ自体も虫が好む光の波長を削減し、虫の誘引を低減。さらに、電子バラストの内蔵でランプ・点灯装置・器具の小型・軽量化と、CO2排出量削減を実現している。
 今回は体育館などに適した「高天井用照明器具」、視認性に優れた「シーリングライト」、パーキングやライトアップ向けの「投光器」、そして大断面のトンネルに適した「トンネル灯」の4タイプを一斉発売する。
 販売目標は年間10億円を目指す。

  <注目の技術>大林組 60時間トイレ改修工法を開発 週末を利用して短時間にビルトイレ改修工事実施
 大林組(東京都港区)は、改修工事の際にビル入居者が不便を感じないように、金曜日の夜から月曜日の朝までの60時間でトイレをリニューアルする工法を開発した。
 築年数が経過した古いビルにおいて、設備の更新やリニューアルの需要が増加しているが、リニューアル工事の際は、テナントの営業を継続しながら工事を行う必要がある。
 中でも、トイレの改修工事は上下2フロア分のトイレの使用を禁止した上で、工事に約3週間の期間を要しており、その間は他のフロアのトイレを使用するなど多大な不便が生じていた。また、執務時間帯にも改修工事を行うため、騒音、振動、ほこりの発生についても問題となっていた。
 大林組が開発した「60時間トイレ改修工法」は、トイレのリニューアルを休日である土日のうちに集中的に完了させる工法。もともとあった壁や床などは極力撤去せず、再利用して工事を行うことで時間を短縮している。また、和式から洋式に変更する際、和式便器跡をモルタルで塞ぐために、従来は乾燥時間として丸3日程度を要していたが、同社が開発した速硬型高流動性モルタルを使用することで、この時間を大幅に短縮した。さらに、床上の壁際に新たな配管スペースを設けることによって、長い作業時間を要する下階の天井内配管を極力なくし、作業時間の短縮および効率向上を図っているのである。
 この60時間トイレ改修工法を実証するため、同社の独身寮でこの工法を用いたトイレの改修を行い、57時間で完成することを確認している。今後、ビルのリニューアル工事を受注するため、環境に優しく短時間で施工可能なこの工法を積極的に提案する。

ヤマハ デザイン性に優れた高性能防音室 簡単組み立てのルーム型防音室をモデルチェンジ
 ヤマハ(静岡県浜松市)は、規格型タイプのヤマハ防音室「アビテックスセフィーネ」のうち、ピアノユーザー向けのルームタイプをモデルチェンジし、「アビテックスセフィーネ(セフィーネ・ツー)」として24タイプを1日から全国で発売している。
 同社は平成10年2月から組み立てが簡単で、高い遮音性能を持ち、低廉な価格が好評の防音室「アビテックスミニ」を発売している。その後継としてデザイン性を向上させた「アビテックスセフィーネ」シリーズを平成16年3月に発売し、累計販売数2000室を超えるヒット商品となっている。
 今回のモデルチェンジでは、単体遮音性能を向上させるなど、基本性能の見直しが図られている。また、防振ゴムを取り付けた床フレームに遮音床パネルを張り合わせて階下の居室への遮音性能強化しているほか、音場パネルの改良、ドア開口部の拡張などもあわせて行われている。シリーズの特長である設置の簡単さも継承されており、組み立てに必要な時間は3時間程度と短く、転居やリフォームの際にも容易に移設が可能である。なお、バリエーションは広さがアップライトピアノ向けの2・0畳タイプからグランドピアノに対応する4・3畳タイプまで、壁高が2mと2・2mの2タイプ、さらに遮音性能も2タイプが用意されている。本体価格は税込で126万円から252万円までとなっている。

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