不動産トピックス

ビルオーナーのための建築・設備最新情報

2006.09.11 17:12

<注目の商品>ダイキン工業 GHPビル用マルチシリーズを発売 COP1・50の省エネルギーを実現 EHPとの最適混在空調開発も視野
 ダイキン工業(大阪市北区)は、これまでの電気式ヒートポンプエアコン(以下、EHP)に加え、新たにガスヒートポンプエアコン(以下、GHP)のビル用マルチ「G-up」シリーズを2006年10月に発売する。
 新製品は、アイシン精機(愛知県刈谷市)との業務提携(2005年3月)により共同開発したもので、室外ユニットは「ビル用マルチタイプ」、「ビル用マルチリニューアルタイプ」、「パッケージタイプ」の3タイプ計33機種をラインアップする。また室内ユニットは、ビルなどの個別空調から大型店舗などの大空間空調まで、用途に合わせた豊富品揃えで、「ビル用マルチタイプ」、「ビル用マルチリニューアルタイプ」で20タイプ計103機種、「パッケージタイプ」は7タイプ計16機種を展開する。
 「G-up」シリーズは、高効率なエンジン、圧縮機、熱交換器の採用に加え、ファンモーターと冷却水ポンプにはDCモーターを採用し、これらを効率よく制御することで冷暖平均COP1・50という高い省エネ性を実現。冷媒配管長は実長165m(相当長190m)、総配管長では520mまで延長可能で、室内ユニット接続台数を、室外ユニット容量の50~130%の範囲内で最大63台まで対応することにより、業界トップの設計・設置自由度を有することになった。
 他にも3万時間エンジンオイル交換不要な省メンテナンス性や冷媒自動充填機能や自動試験運転機能など優れた機能を持ちEHP用に品揃えしているタッチパネル式の高機能集中管理機器「Ve-upコントローラー」と接続して集中管理による遠隔操作・管理を行うことも可能である。
 なお、同社では将来的に、空調の使用時間・用途に合わせ電気とガス、それぞれのエネルギーを有効活用した最適混在空調システムの開発にも取り組んでいく方針だ。

<新メンテ手法>TOTO トイレ用防汚コート剤「きらきーぷ」を開発 便器ボウル面に薄い膜をつくり汚れを防ぐ
 TOTO(福岡県北九州市)は、9月8日、トイレ用防汚コート剤「きらきーぷ」を開発し、販売を開始した。
 この商品は、トイレ清掃後、便器ボウル面にスプレーすることで薄いコート膜をつくり、汚れが付きにくく光沢のある状態を保つもの。ボウル面に作られる薄いコート膜の性質は、水に触れると表面が溶け出すよう制御されているため、トイレの水を流すごとに表面の1層が溶け出し、付着した汚物と共に流れて、新たなコート膜の表面が現れる仕組みだ。1回の使用で効果は約1週間持続する。
 使用方法は、便器清掃後、まんべんなく10回程度スプレーし、約30分間水を流さず防汚コートを乾かすだけ。長年の使用でトイレの陶器表面はざらつき、微細な凹凸が出来ているが、同商品をこのような古い便器に使用すると、コート膜によって便器の表面が保護され、光沢が出て光沢度は90%近くに回復する。1週間後も光沢度は70%以上を維持するという。
 希望小売価格は、250ml容量で735円。ホームセンターや大型スーパーで販売する。発売2年目に年間30万個の版場いが目標だ。
 なお、同社では本技術の基本特許1件を取得し、関連特許3件を出願している。

杉田エース アルミ接着ハニカムパネルのひさし 斜材で壁から吊支持柱なくして空間確保
 建築金物・資材を取り扱う総合エンジニアリング企業の杉田エース(東京都江東区)と提携し、企画アルミ接着ハニカムパネルによるひさし「エースアルスリーム」の販売を開始する。
 この商品は、パブリックスペースを確保する剛性・軽量・平滑性に優れたコンパクトタイプのひさし。従来は受注生産による出荷が大半であったアルミハニカムひさしを、「エースアルスリーム」では規格化したアルミ接着ハニカムパネルの採用により、低コスト・短納期を可能にしたものだ。
 特徴としては、斜材による壁からの吊支持方法で最大出幅2m、長さ6mまで対応し、柱のないすっきりとした軒下の空間を実現した。
 規格品は10種類を揃え、規格以外のサイズにも受注生産で対応できる。雨だれを防止する水切りをつけた幕板やデザイン重視の幕板をラインアップし、樋タイプなどのオプションも充実している。

岩崎電気 「L-CUBE」シリーズの新商品演出要素の高い器具をラインアップ カタログ・ウェブサイトも新たに整備
 岩崎電気(東京都港区)は、商業施設向け照明器具ブランド「L-CUBE(エルーキューブ)」シリーズの新商品17品種44品番を11月1日より発売する。世界最高水準の高効率セラミックメタルハライドランプ「セラルクス」の性能を最大限に活かす商業施設向け照明器具ブランド「L-CUBE」は、第1弾ではベース照明を基調とした商品、第2弾ではアクセント照明を基調にした商品、そして、第3弾として、演出要素の高い器具をラインナップした。
 展示商品を魅力的に見せるため、店舗空間への証明器具の存在感を極力抑えたデザインを基調にし、あらゆる店舗シーンに使用できるシンプルな商品群を取り揃えた。
 光源の「セラルクス」は色温度のバリエーションはもとより、口金形状やW数をラインアップし、高演色性・高効率の光で店舗空間を自在に演出することが可能。特に「セラルクスTC」(G8/5口金型セラミックメタルハライドランプ)と、「セラルクスR」(リフレクター型のセラミックメタルハライドランプ)を充実させることにより、さらにコンパクトな器具構成が可能になった。
 なお、新商品シリーズの発売に合わせて「L-CUBE」のカタログ第3弾を刊行した。また、「L-CUBE」ブランド独立のウェブサイトも公開した。

中部電力 部分更新対応型ビル管理システムを開発 イニシャル抑えてBAを高機能化
 中部電力(名古屋市東区)は、延床面積2万㎡以下の建物を対象に、省エネと運転管理の効率化を低コストで図る「部分更新対応型ビル管理システム」を開発した。
 松下電工(大阪府門真市)と共同で「協調コントローラ」を、渡辺電機工業(東京都渋谷区)と共同で「信号入出力装置」を開発することで、既設ビル管理システムとの協調連携制御を行うことが可能になった。必要な部分から段階的な更新が可能であり、全面リニューアルにも対応する。
 現在、省エネと運転管理の効率化を図るため、自社建物への導入を開始。今後は、ビルオーナーなどへのエネルギーソリューションのひとつとして本システムを提案していく。イニシャルコストは約30%ダウンし、さらにシステム運用の省エネ効果によってランニングコストを低減する。
 ビル管理システムは、建物内で稼働している空調・熱源・電気等の設備を統合し、監視・制御するもの。近年、省エネや運転管理の効率化のニーズが高まり、エネルギー管理や省エネ制御、遠隔操作などに対応する高機能化が求められている。
 しかし、既設建物に設置されているビル管理システムの多くはメーカー独自仕様のため改造による高機能化は特別注文となり、また、リニューアル時にも中小規模建物に適した高機能システムが少なく、いずれも高額な費用が掛かっていた。

三和シヤッター工業 床から天井までを仕切るタイプのトイレブース トイレ間仕切り「セレブース」販売開始
 三和シヤッター工業(東京都新宿区)は、オフィスビルをはじめデパート、大型複合施設、高級店舗向けのトイレブース「セレブース」を9月より販売開始した。
 床から天井までを仕切るハイタイプのトイレブース「セレブース」は、表面材にガラスパネルを使用した「ガラスタイプ」、アルミスパンドレルの「アルミタイプ」、スチールパネルの「スチールタイプ」の3タイプを品揃えしている。
 ブースの高さは、3mまで綱ぎ目のない1枚パネルで対応でき、ほとんどの建物で天井納まりが可能だ。また、パネル色、ドアパネル柄、装飾ガラスフィルムは標準仕様以外でも対応可能なので、素材・色・柄を自由に組み合わせて、オリジナルイメージの空間を演出できる。
 参考価格として、パネルH:2700mm×W3600mm×D1500mmの3ブースの設置を想定した場合の、1ブース当たりの価格は、ガラスタイプ40万円~60万円。アルミタイプ40万円~55万円。スチールタイプ35万円~45万円となっている。なお、この金額には取付工事費、搬入費、諸経費、消費税は含まれない。
 初年度は1000セット5億円の売上を見込んでいる。

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