不動産トピックス

ビルオーナーのための建築・設備最新情報

2006.02.13 15:16

ダイキンアプライドシステムズ/東京電力/中部電力・関西電力 高効率空調セントラル空調システムを共同開発 中規模・大規模業務用ビル向け製品
 ダイキンアプライドシステムズ(東京都港区)と東京電力(東京都千代田区)、中部電力(愛知県名古屋市)、関西電力(大阪府大阪市)の4社は、空調機の運転状態に応じてシステム全体を効率的に制御することで、省エネルギーを実現した、中規模・大規模業務用ビル向けに、高効率セントラル空調システム「スマートセントラル」を共同開発した。
 従来のセントラル空調システムは、ヒートポンプチラーでつくる冷温水の温度や、空調機の設定温度を、機器ごとに別途設定していたため、空調機の運転状態にかかわらず、ヒートポンプチラーは、設定温度の冷温水を供給し続けるなど、機器同士の十分な連携は、行われていなかったという。
 今回開発した「スマートセントラル」のヒートポンプチラーに内蔵された「システム制御ユニット」は、空調機と直接通信し、ヒートポンプチラーの運転台数、冷温水の温度、冷温水ポンプの送水量を効率良く、運転状態に応じて最適な制御を実現することが可能だ。
 また、ヒートポンプチラー、冷温水ポンプ及び空調機ごとに別途設置していた計測器・コントローラを各機器に内臓または削減して、一体化したことで、設置工事費用の軽減やイニシャルコストの低減にもつながる。システム全体を、ダイキンアプライドシステムズが提供するため、各機器間の制御に関する不具合が生じず、安定したシステム性能が発揮できるのも強み。ダイキン工業(大阪府大阪市)製のビル用マルチエアコン(エコアイスを含む)との接続も容易となっている。
 なお、同システムは、今秋からダイキンアプライドシステムズが販売を予定している。

<注目の新技術>竹中工務店 高耐火・高強度のコンクリートを業界初採用 圧縮強度150ニュートン/m㎡ 国土交通省の大臣認定取得済  竹中工務店(大阪府大阪市)は、優れた耐火性能とともに、大地震時のひび割れ低減、靭性の増大を図った圧縮強度150ニュートン/m㎡(1c㎡当たり1500の荷重に耐えられる圧縮強度)のAPCコンクリートを採用する。
 APCコンクリートは、耐火性能を高める技術、高強度コンクリート用のセメント開発、また水分量を極限まで低減させながら流動性を確保する技術、そして高い強度・靭性を確保するための技術を総合したものである。
 竹中工務店独自のコンクリート技術に、ポリプロピレンなどの合成繊維と鋼繊維を同時に混ぜるなど、ハイブリッド型の新しい工夫を加えることで、200ニュートン/m㎡までの高強度コンクリートの製造技術を確立した。すでに200ニュートン/m㎡までの構造実験を完了しており、今後は鉄筋コンクリート造建築の新プロジェクトへの採用を図っていくという。
 今回、採用予定の物件は、三井不動産(東京都中央区)、三井都市開発(東京都中央区)、新日石不動産(神奈川県横浜市)が、神奈川県川崎市の東急東横線・東急目黒線・JR南武線「武蔵小杉」駅徒歩2分、平成21年度開業予定のJR横須賀線の新駅徒歩5分にて、平成20年竣工予定の鉄筋コンクリート造59階建ての超高層集合住宅だ。
 なお、竹中工務店は、150ニュートン/m㎡のAPCコンクリート採用については、建築基準法に基づく国土交通省の大臣認定を取得しており、今回のプロジェクトは、大臣認定取得後の採用第1号となっている。

三菱電機 「シティマルチYEeco」を4月初旬より販売 コンパクト化図り搬入・施工も容易
 三菱電機(東京都千代田区)は、4月初旬より、ビル用マルチエアコン、5〜14馬力のコンパクトな室外ユニット6機種をはじめとする「シティマルチYEeco」24機種の販売を開始する。
 都市部などの高層ビル・ペンシルビルにビル用マルチエアコンを設置するにあたり、最近では道路使用許可など煩雑な申請や他の工事との工期調整の必要なクレーンの使用を避け、エレベーターで搬入するケースが増えている。また、各階のベランダに個々の室外ユニットを設置するケースも増加しているため、コンパクトで搬入の容易な室外ユニットが求められていた。
 そこで、同製品の5馬力〜14馬力の室外ユニット6種は、外形寸法を幅920mm、奥行760mm、高さ1650mmにコンパクト化したことで、搬入効率が向上するだけでなく、階高の低い建物のベランダ設置などでも設計や設置が容易。18馬力までは室外ユニット1台、20馬力〜50馬力は2台もしくは3台組み合わせて使用する。また、コンパクト化した筐体と新開発の小型高性能DCブラシレスモーター圧縮機で、軽量化を実現し、搬入や据え付けも容易になり、施工性も高まった。
価格は全機種オープン。

東陶機器 ボウル一体型の洗面カウンター発売 透明感・高級感等、空間を演出する3種のオリジナル素材を組み合わせ
 東陶機器(福岡県北九州市)は、2月15日より、素焼きのような質感の「パルフェ」、ガラスのような透明感をもつ「クリスタル」、しっくりをイメージした「フレスコ」など、3つの同社オリジナル素材を組み合わせたボウル一体型の洗面カウンター「マーブライトカウンタースタンダードシリーズボウル一体タイプ」の販売を開始する。
 ボウルについては、昨年4月に発売した素焼きをイメージしたマットな質感で落ち着いた空間を演出する「パルフェ」、そしてガラスのような透明感、高級感を持ち、耐衝撃性、メンテナンス性が高く、洗面カウンター、キッチンカウンターとして人気の「クリスタル」の2つの素材を洗面ボウルとしてカウンターに搭載したものだ。
 なおカウンターについては前述の「パルフェ」と、しっくいをイメージしたマットな質感で、高級感のある空間を演出する「フレスコ」の2種類を用意している。
 ボウルとカウンターを一体成形しているため、継ぎ目が目立たないデザインを実現することで手入れも容易となっていることが特長だ。
 製品価格は組み合わせ、奥行によって異なり、カウンター・ボウル共に「パルフェ」の場合で、MC50(奥行500mm)が6万6000円/m+3万8000円/個。MC55(奥行550mm)が7万円/m+3万8000円/個。

ダイキン工業 省コスト・短工期を実現コンパクト性の向上図る 9月より「Ve-upQ」シリーズ販売開始
 ダイキン工業(大阪府大阪市)は、既設冷媒配管再利用の更新用個別運転マルチ「Ve-upQ」シリーズ、全14機種(室外ユニット14・0kw〜90・0kw)の販売を9月より開始する。
 「Ve-upQ」シリーズは、既設冷媒配管の再利用や「冷媒オートチャージ機能」を搭載することにより、省施工・省コスト・短工期を実現した現行機のコンパクト性をさらに向上させたものである。
 使い方にあわせた最適制御を遠隔から変更可能な「遠隔チューニング機能」を新たに搭載。これと同社が7月に販売を予定の空調用集中管理機器「Ve-upコントローラー」を組合せ、「遠隔チューニングサービス」を利用することで、機器の設置状況・使われ方に応じた省エネ・省管理を実現する「ビル空調省エネマネジメントシステム」に対応している。
 また、定期的に冷媒漏洩検知を行うことで、冷媒漏れによる機器の故障を未然に防ぐ「冷媒漏洩検知機能」を搭載した。
 なお、製品価格は全機種オープンとなっている。

ディックスクロキ 収益1.1%アップ図る新工法を開発 居住空間の有効利用に寄与
 ディックスクロキ(福岡県福岡市)は、賃貸マンションにおける居住空間の有効利用に寄与する新工法「フィッシュボーン工法」を開発した。同工法は、従来1〜2戸に1箇所設けていたパイプシャフト内の縦配管を、下階共用通路の天井部に、上下2フロアごとに一箇所の横引き共用配管にすることで、パイプシャフトを排除するものだ。
 水道・ガス・電気については、上下2戸分を1つに集約して、水道メーターボックスは共用路床に埋め込み、ガス・電気メーターボックスについては、下階共用路天井部に設置する。
 有効な床面積を増やすことで、建築総延床面積の約1・1%アップすることが可能となり、その部分を居室として活用し、より広い居住空間へと有効利用する。延床面積アップに併せて、収益の1・1%アップを見込み、さらには縦系列配管の省略及び竪穴貫通を減らすことで、コストダウンも図る。
 同工法は、平成19年3月に(仮称)東比恵マンションへの導入を予定している。

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