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NTTファシリティーズ 地方共生型のデータセンターを考案 廃熱活用・電力削減で50%以上の省エネ
2025.11.10 11:03
NTTファシリティーズ(東京都港区)は、新たなデータセンターモデルを公開した。東京・大阪への二極集中を解決し、地域循環型社会の実現へ貢献するという。
同社が考案した「地方共生型高効率データセンターモデル」は、サーバーから発生する廃熱を周辺の住宅やオフィス、ビニールハウス、温浴施設などへ供給し、地域のエネルギー循環に活用するもの。建物内部には自然通風による冷却効果を持つ大規模排気塔を設け、廃熱を中央に集約し冷却する。冷却に必要な電力を削減し、従来の冷却システム比で50%以上の省エネと周辺環境への熱影響の低減を両立する。
試算によると、容量36MW規模のデータセンターで戸建住宅2300戸、オフィスビル7万㎡、ビニールハウス約2万7000㎡程度を賄えるという。再生可能エネルギー発電所や蓄電所との連携による電力需給制御、災害時の防災拠点への電源供給も視野に入れ、環境性能とレジリエンスを兼ね備えた持続的なインフラをめざす。



