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リノベーション協議会 11月にリノベーションコーディネーター試験を実施 リノベに関わる基礎知識を網羅

2025.10.20 11:27

 リノベーション協議会(東京都中央区)は11月、リノベーションコーディネーター資格試験を実施する。
 リノベーションコーディネーター資格は、同協議会がリノベーション従事者や不動産、金融関連の事業者など幅広い人を対象に2022年に開始した資格制度。開催は年に1回、今年で第4回目を迎える。リノベーション・リフォームに関わる事業者をはじめ、不動産管理会社、不動産の買い取り再販業者、仲介会社、建築系の学生、異業種からの転職者に至るまで受験層は幅広い。これまでの累計受験人数は3481名、その内70・4%を占める2450名が合格している。
 同協議会の会員問わず受験ができることも特徴。試験日は11月1~30日の1カ月間のうち都合の良い日にちを1日選択し、全国各地から受験会場を選ぶことができる。受験範囲は具体的なリノベーションの設計施工のポイントから改修工事に関わる法務、修繕管理、省エネ性能向上等、リノベーション業務に関わる基礎的な知識が網羅されている。
 昨今は建築費の高騰によるリノベーション需要の増加、今年の4月施行の小規模建築物の確認申請の見直しを盛り込んだ「4号特例」など、リノベーション業界を取り巻く環境が大きく変化している。不動産経営においては正しい業者選びや修繕計画の立案等も重要な業務。オーナー自身が業界の流れを掴んでおくことが不可欠といえるだろう。
 同協議会の会長でありJapan. asset management(東京都品川区)代表取締役の内山博文氏は「日本では都度原状回復を行うのが一般的である一方、オーナー・テナント双方にとって手間もお金もかかる。工事費が上がっているなかで、今後は海外のように、自らDIYで内装を施すような意識の高いテナントを誘致する向きが強くなるのではないでしょうか。そんなときにオーナー自身がリノベーションの基礎知識を身につけておく必要があります。既存の不動産の資産価値向上を目指すうえで『価値の高い不動産とはどのようなものであるか』を精査する視点は非常に大切で、融資の際に金融機関からの信用を得ることにもつながると考えています」と話す。
 受験の申込締め切りは今月末まで。テキストはネット購入ができるほか、今月22日には同協議会によるオンライン対策講座も行われる。




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