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メタ不動産 築46年のビルを改修 広島都心部の新たな交流・ビジネス拠点に
2025.09.22 10:57
メタ不動産(広島市西区)は、増岡組(東京都千代田区)が保有する築46年の旧耐震基準ビルを全面的に再生する「HATCH八丁堀バリューアップ改修事業」を推進している。改修工事竣工は2026年2月の予定。
同事業は西日本初となる国土交通省「中小ビルのバリューアップ改修投資促進モデル調査事業」に採択されたプロジェクト。同調査事業は改修時期を迎えた中小ビルについてオーナーと関連事業者が連携し、ESG等の社会課題に対応することによりバリューアップを図ろうとする改修の提案および当該改修の事例を募集するもの。
立地は広島県広島市中区八丁堀。対象となるビルは空調・照明・断熱性の陳腐化、耐震性能不足、内外装の劣化により全テナントが退去していた。同事業は老朽化建物の耐震性能・省エネ性能・快適性・防災機能を向上させ、広島都心部の新たな交流・ビジネス拠点として地域活性化を牽引する取り組みとしている。
建物は延床面積549・283㎡、RC造4階建て。3~4階は分割改修し、スタートアップや小規模企業の入居を促進。耐震補強工事では、耐震評定のIs値を確保。震度6強クラスの地震でも倒壊リスクを低減させ、災害時の復旧時間を24時間へ短縮させる。
災害対策としては屋上に太陽光パネルを設置し非常用電源を確保すると共に屋上に一時避難スペースを確保。災害時には地域住民・行政・消防と連携できる情報発信ハブとして機能する。環境対策としては、高効率空調、LED照明を導入し、省エネ・環境負荷を削減する。