週刊ビル経営・今週の注目記事
毎週月曜日更新
「ヒューリックスクエア札幌」竣工 「札幌」駅前に新たなランドマークとなる複合施設

2025.09.15 10:44
ヒューリック(東京都中央区)は、北海道札幌市で建替えを行っていた大型複合施設「HULIC SQUARE SAPPORO(ヒューリックスクエア札幌)」を竣工させた。
立地は札幌市中央区北三条西。JR「札幌」駅前の札幌駅前通に面し、地下道「チ・カ・ホ」を経由して地下鉄「さっぽろ」駅と直結する場所に位置している。
建物は敷地面積2545・92㎡、延床面積3万3660㎡、鉄骨造一部鉄筋コンクリート造地上20階地下1階建て。ヒューリックでは、隣接して保有する「ヒューリック札幌NORTH33ビル」と「ヒューリック札幌ビル」をⅠ期、Ⅱ期に分けて建替え、一棟の大型複合施設「HULIC SQUARE SAPPORO(ヒューリックスクエア 札幌)」とする計画を進めてきた。2022年8月にⅠ期工事が完了し先行オープンしていたが、今月施設全体が竣工した。
施設は低層階に商業施設、中層階に事務所、高層階にはヒューリックホテルマネジメント(東京都中央区)が運営する「ザ・ゲートホテル札幌 by HULIC」が配置されている。
3階の一部および4~9階のオフィスは最小約30坪まで分割可能。キーテナントとしてみずほフィナンシャルグループ(東京都千代田区)が入居している。共用部にはオフィスワーカーがリラックスできるオフィスラウンジを設置した。
「ザ・ゲートホテル札幌 by HULIC」の客室は11~20階に配置。旅の目的に合わせて宿泊できるよう全6タイプ計172室を用意した。10階はホテルロビーとオールデイダイニング「Anchor Grill Sapporo」、11階には宿泊者専用の大浴場も備える。また、20階は札幌の街並みを一望できる宿泊者専用のラウンジとなっている。ホテルは12月20日に開業予定。
地下1~地上3階は、飲食店舗と物販・サービス店舗で構成する商業施設。幅広いニーズに応える飲食店舗と、オフィスワーカーや来街者のライフスタイルを彩るような店舗で構成した。先行オープンしているⅠ期と今回開業するⅡ期が接続し、施設を回遊できる豊かな商業空間を演出している。
BCP対策としては、建物の構造に制震構造を採用している。屋上には72時間稼働の非常用発電機を設置し、共用部の一部を100人が3日間生活できる一時滞在スペースとする。
環境対策としては外装の高断熱化や電気設備・空調設備等への高効率機器を採用し、地域冷暖房も導入。また雪の影響を受けにくい垂直面に太陽光パネルを設置し、高度の低い太陽光や雪の照り返しを利用して発電した電力を建物に供給する。