週刊ビル経営・今週の注目記事

毎週月曜日更新

「ヒューリック銀座ビル」竣工 宿泊施設・オフィス・商業施設からなる複合ビル

2025.09.01 11:17

 ヒューリック(東京都中央区)は22日、東京都中央区で開発していた「ヒューリック銀座ビル」が竣工したと発表した。
 立地は東京都中央区銀座一丁目。東京メトロ線「銀座一丁目」駅直結で、中央通りおよび柳通り、ガス灯通りの3つの通りに面する場所に位置する。
 同ビルは敷地面積1022・91㎡、延床面積1万2840・43㎡、鉄骨造一部SRC地上12階地下3階建て、宿泊施設、事務所、店舗用途の複合施設。
 外観は木調の帯・ウッドリボンで建物全体を包み込むデザイン。低層部は周囲の通りごとに異なる活気を反映したデザインを意識した。
 オフィス区画は基準階面積約210坪、3方向の通りに面した開放的な空間で最大3分割の対応が可能。また自然換気パネルの外装への採用や、木製ブラインドの導入などにより環境に配慮した。
 商業区画は地下1階~地上2階にまたがるメゾネット形式となっている。入居テナントは「ハリー・ウィンストン銀座店」、「ヴァン クリーフ&アーペル銀座一丁目店」がそれぞれ出店する。
 7~12階には高級温泉旅館「ふふ 東京 銀座」が入居。全34室の客室には全室に天然温泉と、日本庭園をイメージしたテラスを設えている。12階のレストランは宿泊客以外でも会食や接待等での利用が可能。開業は11月16日を予定している。
 BCP対策としては粘性体制振壁による制振構造を採用し、建築基準法標準レベルの1・5倍相当の耐震性能(耐震安全性Ⅰ類)を確保。さらに電力は2回線受電方式(本線・予備線)を採用。災害時に電力供給が寸断された場合でも、非常用電源により最大72時間の電力供給が可能。
 環境対策としては水熱源を活用した高度なエネルギー利用、熱回収型空調機の採用などにより、建物全体で「ZEB Oriented」、オフィス部分で「ZEB Ready」を取得した。




週刊不動産経営編集部  YouTube