週刊ビル経営・今週の注目記事

毎週月曜日更新

ホンダ 八重洲の再開発地内に新本社 「Honda青山ビル」は三井不レジと共同で建替えへ

2025.09.01 11:19

 三井不動産(東京都中央区)は8月29日、八重洲二丁目中地区第一種市街地再開発事業のオフィスフロアの一部の権利を本田技研工業(東京都港区、ホンダ)に譲渡すると発表した。ホンダは同再開発事業区域内に本社機能を移転する。
 ホンダが現在所有する旧本社ビル「Honda青山ビル」は一部権利を三井不動産レジデンシャル(東京都中央区)に譲渡し、共同で建替えを行う。建替え後は一部フロアをホンダが使用する予定で、ブランド価値向上のための新たな活用の場とするべく、幅広く検討を進めるとしている。
 八重洲二丁目中地区第一種市街地再開発事業の区域面積は約2・2ha。敷地面積約1万9560㎡、延床面積約38万9290㎡、地上43階地下3階のビルを建設し、事務所、店舗、劇場、サービスアパートメント、インターナショナルスクール、バスターミナル、駐車場などを整備する。竣工は2029年1月末の予定で、三井不動産では「『東京』駅前3地区再開発において最後に竣工する、『東京』駅前最大級のミクストユース型プロジェクト」に位置付ける。
 三井不動産とホンダは同再開発事業の一員で、再開発事業区域内には1960年から1974年までホンダの本社機能を担っていた「八重洲ビル」が所在していた。今後、両社は再開発事業とエリアの発展に向けて協力していく。
 ホンダはこれまで「Honda青山ビル」にグローバル本社機能の構築を目指し、検討を重ねてきた。2023年には建替えを決定し、2030年度の完成を目標に準備を進めてきたが、その計画を変更したかたちだ。八重洲再開発地区のオフィスは1フロアあたりの面積が「Honda青山ビル」の約6・8倍になるといい、さまざまな領域の従業員が集まって働くことが可能になる。ホンダでは、組織としてのさらなる生産性向上や新たな価値の創出を目指すとしている。




週刊不動産経営編集部  YouTube