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淀屋橋駅西地区第一種市街地再開発事業の建物名称「淀屋橋ゲートタワー」に決定

2025.08.04 17:21

 淀屋橋駅西地区市街地再開発組合と参加組合員である大和ハウス工業(大阪市北区)、住友商事(東京都千代田区)、関電不動産開発(大阪市北区)は、「淀屋橋駅西地区第一種市街地再開発事業」で整備する建物名称を「淀屋橋ゲートタワー」に決定した。竣工は12月を予定している。
 計画地は大阪市中央区北浜。御堂筋の玄関口に位置する約1・7のエリア。Osaka Metro「淀屋橋」駅と地下で直結する。
 「淀屋橋ゲートタワー」は、敷地面積約7206㎡、延床面積約13万2330㎡、地上29階地下2階建ての複合ビル。3~9階と12~27階はオフィスフロアで、1フロア貸室面積約940~1110坪、総貸室面積約2万3500坪のハイグレードオフィスを整備する。平面計画はセンターコア方式を採用し、ワンプレートでも分割してもレイアウトしやすく、四方向が窓に面した快適な執務空間を提供する。また、オフィスの機械換気量を約25%増とするとともに、各窓面に自然換気口を設けてワーカー自身が自発的に外気を取入れることができる。
 基壇部最上階の11階には、カルチュア・コンビニエンス・クラブ(横浜市西区)とプラス(東京都港区)が連携する600㎡超のシェアラウンジ「SHARE LOUNGE 淀屋橋 with PLUS(仮称)」を設置。SYNTH(大阪市北区)が運営する800㎡超のサービスオフィス「SYNTHビジネスセンター淀屋橋(仮称)」も開業する。会議室やラウンジを提供し、イベント等の開催を通じてビジネス交流の場を提供する。また、御堂筋に面した基壇部屋上には来街者も利用できる屋上庭園を整備する。
 地下1~地上2階は約4500㎡、店舗数約25~30店舗が入居する商業フロア。1階は御堂筋・土佐堀通・御霊筋それぞれの特性に合わせて商業空間を計画し、特徴のある店舗を配置して外構と一体となったにぎわいを創出する。御堂筋と土佐堀通、北浜通の3方向に面しては2層分の高さを持つ半屋外空間であるコリドールを設け、2階にテラスを配置。西面の御霊筋側は、通りに直接面して店舗を配置するとともに、緑に囲まれた屋外空間を計画している。地下1階と地上2階にはオフィスワーカーのニーズに対応した物販・飲食・サービス店舗を配置。2階は商業専用フロアとし、回遊性のあるつくりにして様々な店舗を集約する。
 環境対策としては「LEED」Goldレベル、「CASBEE」Sランクの取得を予定。エコまち法(都市の低炭素化の促進に関する法律)に定められる低炭素建築物の認定を取得している。また、10階に地域冷暖房システムを導入し、「淀屋橋」駅への熱供給を行うとともに、災害時の大川町公園等への非常用電力の融通や今後開発予定の周辺地区への熱供給等も検討。帰宅困難者が一時滞留できる環境整備等を含めて、淀屋橋駅を中心としたエリアの防災性能の向上を目指す。




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