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IFAプレスカンファレンス開催 スマートホームのトレンドも話題に

2025.07.14 11:57

 ドイツ文化会館にて先月24日、報道関係者向けのカンファレンス「IFA2025/国際コンシューマ・エレクトロニクス展Press Conference」が開催され、IFA2025およびコンシューマ・エレクトロニクスの世界の最新情報、注目のスマートホームのトレンドが取り上げられた。
 前半パートではIFA Management GmbH CEOのライフ・リントナー氏がIFAの最新情報について、後半ではX-HEMISTRY(東京都豊島区)CEOの新貝文将氏がスマートホームの最新動向、および2024年の現地視察の振り返りとIFAの見どころについて解説した。
 「IFA」はドイツ・ベルリンで開催されている大規模な展示会イベントで、今年で101年目を迎える。開催期間は9月5~9日の5日間。会場はスマートホームやオーディオ、モビリティ等10のエリアで分かれており、サムスンやVestel、Heierといった海外の大手家電メーカーが集結。各社の最新技術やテクノロジーを披露する。
 スマートホームにおいては、ドイツの大手メーカー・シーメンスとボッシュによる様々な家電をつなげる「ホームコネクト」のラインアップ、ベステルによるアーティストコラボのペインティング家電などを新貝氏が紹介。続けて日本と海外の動向の違いについて「日本はハードウェアが強いですが、海外はソフトウェアとAIで家電性能とUX(User eXperience;ユーザーの体験価値)を高めることが昨今のトレンドになっています。たとえばサムスンが展示していたAIオーブン。庫内に耐高熱カメラが内蔵されていて、調理中の動画の撮影を通じて、完成具合の調整やSNS投稿を容易にしてくれる。サムスンではこうしたAIの民主化に力を入れているようです」と話す。
 昨今は賃貸住宅物件の付加価値創出としてスマートホームを導入する向きも強い。昨年11月に日鉄興和不動産(東京都港区)が竣工した賃貸マンション「リビオメゾン東池袋」では、リンクジャパン(東京都港区)が提供するスマートホームサービス「eLife(イーライフ)」を全戸に導入。オートロックの顔認証、GPS機能を用いたエアコンの自動オンオフ、入居者の生活リズムに合わせた照明の点灯・消灯等を可能とした。ソフトウェアとAI連携が、スマートホーム市場の躍進に関わるキーワードとなりそうだ。




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