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八重洲二丁目中地区再開発 再開発ビルに阪急が新劇場

2025.05.26 11:32

 阪急電鉄(大阪市北区)は「八重洲二丁目中地区第一種市街地再開発事業」の再開発ビルに区分所有権を取得し、劇場を新設する。運営は梅田芸術劇場(大阪市北区)が担う。
 新設する劇場は再開発ビルの3~6階に位置する。客席数約1300席、最新の設備を備え、ミュージカルや演劇・宝塚歌劇・コンサートなどの上演を想定している。開業予定は2029年度。
 「八重洲二丁目中地区第一種市街地再開発事業」はJR「東京」駅前の八重洲エリアで開発中の複合再開発計画。鹿島建設(東京都港区)、住友不動産(東京都新宿区)、都市再生機構(横浜市中区)、阪急阪神不動産(大阪市北区)、ヒューリック(東京都中央区)、三井不動産(東京都中央区)が参画しており、竣工は2029年1月末の予定。
 開発する建物は敷地面積約1万9560㎡、延床面積約38万9290㎡、地上43階地下3階。オフィスや商業施設に加え、前記の劇場やサービスアパートメント、インターナショナルスクール、バスターミナルなどを整備する。
 地下通路では「東京ミッドタウン八重洲」、「八重洲地下街」、「京橋エドグラン」を接続。「東京」駅から地下鉄「京橋」駅をつなぐ歩行者ネットワークを構築する。
 阪急電鉄は現在、3つの宝塚歌劇専用劇場と2つの劇場を保有する。そのうち大阪梅田にある2つの劇場は梅田芸術劇場が運営し、ミュージカルや演劇の自主制作などを行ってきた。「東京」駅前に新設する劇場では、これら5館の経営・運営で培ったノウハウやネットワークを最大限に活用し、ミュージカルや演劇、宝塚歌劇、コンサートなど、より多くの観客に夢と感動を届けるという。また、立地を生かして国内外から幅広く観客を招き、世界と日本を結ぶ新たなエンタテインメントの拠点となることを目指す。観客はもちろん、出演者やスタッフを含め、劇場に関わるすべての人から愛される劇場となるよう努力するとしている。




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