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「TKP fabbit渋谷」開業 4215㎡の大型フレキシブルスペースが誕生

2025.05.19 11:28

 TKP(東京都新宿区)は5月7日、渋谷区渋谷2丁目に会議室とシェアオフィスを備えた複合型施設「TKP fabbit渋谷」をグランドオープン。13日にはレセプションセレモニーを実施した。
 2005年に設立した同社は、これまでに全国275施設、座席数15万7338席、総契約面積16万5677坪のスペースを会議室、ホールをはじめとしたフレキシブルスペースとして展開してきた。昨年にはシステムソフト(東京都千代田区)とAPAMAN(東京都千代田区)からシェアオフィス「fabbit」の事業を継承。会議室にシェアオフィスを併設した複合拠点の拡大強化を図っている。
 「TKP fabbit渋谷」は「TKPガーデンシティ渋谷」と「fabbit渋谷」で構成される。立地は「渋谷」駅から徒歩5分の「渋谷東口ビル」内。「TKPガーデンシティ渋谷」は2014年に営業を開始し、1、4、8、11階の4フロアで運営を行っていた。今回は「fabbit」の開設にあたり5階と8階を増床。計5フロアで会議室とシェアオフィスの融合型施設を運営する運びとなっている。
 総契約面積は4215㎡。127~354㎡のホール、46~173㎡のカンファレンスルーム、コワーキングスペースや計23室のレンタルオフィス等で構成される。1階のホールは天井高3・5mの開放的な空間を特徴とし、大人数での会議から懇親会まで様々なニーズに対応できるつくりとした。
 足元ではIT系の上場企業を中心に問い合わせが来ている状況という。会議室とシェアオフィスを融合することで、日常的なオフィス利用に加えて数十~数百人規模のイベントも同フロアで運用できることが大きな特徴。また、増床したコワーキングスペース、レンタルオフィスのフロアには5・45~29・42㎡のミーティングルームも設けた。時間貸しスペースを併設することで、月貸しスペースの黒字化までのリードタイムを補う狙いもあるようだ。
 代表取締役社長の河野貴輝氏は「ここの拠点は時間貸しの会議室の稼働がとても高い場所。渋谷エリアにはオフィスの空室がなくなってきているため、会議室とかホールのニーズというのは非常に高い地域です。近隣にも大手のシェアオフィスやコワーキングスペースがあるように、起業家だけではなく大企業やブランチとしてのニーズ等、今のお客様もより便利に使える施設を目指しています」と話す。
 7月15日にはJR「大阪」駅直結に「fabbit梅田」、8月頃にはJR「高松」駅直結に「TKP fabbit高松」の開業を控える。今後も既存のビルやホテル等の施設をフレキシブルスペースに転換、資産価値の向上を図り、2027年に100拠点の出店を目指していく方針だ。




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