週刊ビル経営・今週の注目記事

毎週月曜日更新

渋谷・宮益坂に地上33階の複合ビル 「宮益坂地区第一種市街地再開発事業」再開発組合設立

2025.05.12 11:54

 宮益坂地区市街地再開発準備組合(東京都渋谷区)、東急(東京都渋谷区)、ヒューリック(東京都中央区)は4月30日、権利者とともに推進してきた「宮益坂地区第一種市街地再開発事業」の市街地再開発組合の設立認可を受けたと発表した。2027年度に着工、2031年度に竣工・開業の予定。
 開発街区はJR「渋谷」駅の東側、「渋谷ヒカリエ」の北側で、宮益坂と明治通りに面する約1・4ha。A~Cまでの3街区に分けられ、新築するビルの総敷地面積は約1万870㎡、延床面積は約20万1300㎡。
 A街区には地上33階地下3階建てのビルを建設。最上層を宿泊滞在施設、上層をオフィスとし、中層から低層部にホールやカンファレンス、商業施設を整備する。B街区は地上7階地下2階の商業施設とし、A街区とは上空通路で接続。隣接する「渋谷ヒカリエ」とはスカイウェイで結ぶ。C街区には開発街区内に所在する御嶽神社を建替え、街の文化の継承をする計画。
 また、「渋谷」駅から「渋谷ヒカリエ」脇の歩行者動線や宮益坂、明治通りなどを介した多重な歩行者ネットワークを整備。多様な都市機能の集積と、多様な人々が活動し、安全・安心・快適で、誰もがめぐり歩いて楽しい回遊性のあるまちの実現を目指すという。
 東急とヒューリックは、「渋谷」駅中心地区で駅前広場やデッキ、縦軸の移動空間「アーバン・コア」の整備など交通結節機能の再編・強化による歩行空間の形成が進む一方、宮益坂地区を含む「渋谷」駅東口方面では駅前にふさわしい都市基盤が十分に整備されていないことや、地形の高低差と幹線道路でまちの分断が生じていることなどが課題となっていたとしている。




週刊不動産経営編集部  YouTube