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三菱地所設計 「ヒロオカ テラス」建設 2万㎡超の高層賃貸オフィスビルで初のNearly ZEB化

2023.11.13 11:55

 北國フィナンシャルホールディングス(石川県金沢市)、三菱地所設計(東京都千代田区)が石川県金沢市で建設している「Hirooka Terrace」が、BELSの5つ星並びにNearly ZEBを取得した。2万m2超の高層テナントオフィスビルでのNearly ZEB化達成は、全国初となる。同ビルの竣工は、2025年7月を予定している。
 同ビルは、敷地面積7937・42m2、建築面積2940・88m2、延床面積2万1446・68m2、S造一部CFT造(地上)RC造(地下)地上13階塔屋1階建てのオフィスビル。
 けやき大通りに面して半屋外空間「ケヤキテラス・モクテラス」を配置し、周辺環境への眺望を確保するとともに、オフィス専有部への日射遮蔽の役割を果たすことで、高性能外装との組み合わせにより空調への依存度を低減する。
 また、地下水を利用した熱源システム等を計画することで省エネルギー対策を講じ、屋上など等に集中配置した太陽光発電設備での創エネルギーにより、建物全体で「Nearly ZEB」を取得。
 「ケヤキテラス・モクテラス」は、入居テナントや地域住民のための交流スペースとして機能する。また各階に設けられたラウンジや低層部に広がる交流空間、13階のスカイテラス等、建物各部に交流を促す居場所を計画。
 上階のコンクリート床の裏面には、MEC Industry(鹿児島県姶良郡)が開発した「MIデッキ」を使用。同製材は、鉄筋と木(もく)が一体化した型枠。天井の内装仕上げには石川県産材を採用。型枠がそのまま仕上げとなり、天井材なしで美観を確保できることから、天井高さも高くなり、快適性の向上に寄与する。

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