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三井不動産 創業80周年記念事業「未来特区プロジェクト」 3つの「場」を活用したデジタルアートの展示会を開催

2022.06.13 11:11

 リアルとデジタル、更に双方を組み合わせたデジタルオンリアル(ARを用いた拡張現実空間)の3つを堪能できる、そんな時代が直ぐそこまで来ている。三井不動産は日本橋エリアにて、リアル・デジタル空間が融合した新たな場作り・事業創造を目指す「クリエイター特区」を開始した。

新たな場作り・事業創造「クリエイター特区」
 三井不動産(東京都中央区)は、創立80周年を機に「未来特区プロジェクト」を推進している。5月27日からは約1カ月間、日本橋エリアにおいてリアル、デジタル、デジタルオンリアルの3つの「場」を活用したデジタルアートの展示会を開催。一部の作品をNFT化して販売するプラットフォームも開設した。
 未来特区プロジェクトは、「都市機能の本質とその未来」を主題に共創パートナーを募集。日本橋におけるカンファレンスで共創パートナーの発表や共創したプロダクト(プロトタイプ)を発信するプロジェクトである。今回は文化の源泉ともいえるクリエイターの想像力・創造力を生かし、リアル・デジタル空間が融合した新たな場作り・事業創造を目指す「クリエイター特区」を開始した。
 具体的には日本橋室町に立地する「福島ビル」1階にて、「UN/BUILT」というコンセプトのもとリアル、デジタル、更に双方を組み合わせたデジタルオンリアル(ARを用いた拡張現実空間)の3つの場にギャラリーを展開。アーティストの妄想を描いたデジタルアートを展示する一方、オンライン空間上には空想の世界観を表現したUN/BUILTバーチャルギャラリーも開設。更に日本橋の「福徳の森」と「仲通り」の2カ所に公募アイデアを含むAR作品を展示した。リアルなアートとデジタルを組み合わせた作品を中心に堪能できるギャラリーである。また展示されるアートは、世界最大規模のNFTマーケットプレイスであるOpenSeaで販売の場も設けた。

ギャラリーには10名のアーティスト作品展示
 27日には同ギャラリーにて、クリエイター特区及びギャラリー作品等々の記者発表会が開催された。ギャラリーには10名のアーティスト作品が展示され、一緒にラフ画や作品に込めたアーティストの思い、制作過程のドキュメンタリームービー等も楽しむことができる。アイデアの公募にあたり、三井不動産は「コンセプトのUN/BUILTとは、未だ建てられていない・実現以前の建築を広く指しています。リアルの場において、未来の都市を創るには様々な制約が伴いますが、クリエイティビティとデジタルが融合した『AR』の技術を取り入れることで制約から解放され、より自由に街をデザインすることができると我々は考えました。今回ARの技術で次々に現実を拡張してきた川田十夢氏と手を携え、未だ見たことのない、新たな日本橋の姿を創りたいと考えています」とのこと。ギャラリーの開設期間は6月19日までで、開場時間は11時~18時まで(火曜日は定休日)。入場料は無料である。

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