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三菱地所ホーム 加湿システム搭載の全館空調「エアロテック」発表 医療メーカー「日機装」とのコラボ第二弾

2022.05.09 11:39

 コロナ禍から3年目を迎え、経済活動正常化に向けて「ウィズコロナ」が意識されている。そのなかで空間内の環境の改善が注目されている。そのなかで医療機器メーカーと連携した新製品が登場した。
 三菱地所ホーム(東京都港区)は先月26日、メディア向けに新製品発表会を開催。全館空調「エアロテック」に、医療機器メーカーの日機装(東京都渋谷区)が開発した深紫外線LEDを搭載した水除菌モジュール「PearlAqua(パールアクア)」を採用した、「加湿システム」の新商品を発表した。
 三菱地所ホームは新型コロナ禍の感染拡大を受け、2020年10月に、日機装の深紫外線LEDを採用しウイルス対策を強化した「新・エアロテック―UV」を開発していた。今回さらなる室内空気質の向上を目指し、日機装とのコラボレーション第二弾を実現。深紫外線LEDの「水の浄化機能」に着目し、一般的な加湿の課題を解決した安心・快適・健康に使える「加湿システム」の開発に至った。
 これまで一般住宅の加湿の課題として、24時間換気による冬季の過乾燥、加湿器を用いた加湿のし過ぎによるサッシへの結露、シックハウス症候群などが挙げられてきた。今回リリースした「加湿システム」はエアロテック室内機とは別に機械室内に設置することで、エアロテックのダクト部に加湿する。
 具体的な特徴としては、室内の空気環境に応じて加湿量を自動コントロールし、冬季の室内温度を40~50%程度になるように制御。過加湿・過乾燥を抑えることができる。加えて、エアロテックと連動し、暖房運転時以外は加湿運転しないように制御される。暖房時以外に誤って加湿し、住宅内やダクト内で過加湿による結露が発生しないような仕組みとした。さらに加湿は深紫外線LED搭載の「水除菌モジュール」を通過、循環させて除菌することで、ぬめりの原因となる菌・ウイルスの除去も行うことができる。
 発表会の冒頭で挨拶をした三菱地所ホーム 代表取締役社長の加藤博文氏は「今年度も積極的に業界の話題作りに、そして世の中が良くなる社会の一員として様々な発信をしていきたいと思います。今の世の中はマーケットも含めて混乱しておりますが、住宅のすばらしさを研究しながら、今後も頑張っていきたいと思います」と意気込んだ。
 販売は発表日である26日から受注を開始し、納材は今年12月11日以降を予定。新築物件やリフォーム・リプレイス物件、アライアンス物件等を対象に導入を進めていく見込みだ。
 加えて会ではマンションリフォーム向けメニューの「Re Dia」の新仕様を併せて発表した。コロナによる在宅時間が増え「住まい」のリフォームのニーズも変化する昨今、最新設備とインテリアデザインをセットにしたマンション向けの定額制リフォームを提案していく。

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