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オフィスで「音」ニーズ拡大 働きやすさやコミュニケーションの促進等に効果

2020.10.26 11:03

オフィスのあり方が変化するなかで新しい価値に
 オフィスに求められるニーズが変化してきている。コロナ禍でテレワークや在宅勤務が拡大した。そのなかでオフィスでしか得られない価値とは何か。この問いが重要性を増している。ひとつの解として、「音」への注目度が高まっている。

 コロナ下で新しい働き方を模索する動きが続いている。そのなかでワンストップのオフィスソリューションを提供するフロンティアコンサルティング(東京都中央区)はUSEN―NEXT GROUPのUSEN(東京都品川区)と協業を発表。ワークプレイスの構築支援の一環として「音」環境の導入を積極的に支援する。
 音はリラックスや集中、コミュニケーションの促進などの効果があることは一般的に知られている。その効果の裏付けをとっていくため、USENでは2019年に「音空間デザインラボ」を立ち上げた。大学研究者による多面的な考察や、実際の利用者のアンケートなどを集計して、音の効果の立証を行っている。
 一方、企業からもオフィスデザインをプランニングするなかで、音に関するニーズは以前よりあった。フロンティアコンサルティング執行役員の藤拓也氏は「社員の働きやすさやコミュニケーションの促進、リフレッシュまで様々なニーズを背景に、オフィス音楽の導入は一定数ありました」と指摘する。
 そのニーズはコロナ禍を経てさらに増えている。藤氏によれば「企業のオフィス環境への関心コロナを経ても減退することはありませんでした」とのこと。むしろ、在宅やテレワークなどが浸透していったことによって、オフィスではコミュニケーションなどを介して、より生産性の高い業務を行っていくことが求められる。オフィスのプランニングにおいても、動線の変更やオフィス家具のリニューアル、運用の方法などを抜本的に見直すケースが増えている。
 そのメニューの一環として「音」についても、その存在感を増している。「一定数の引き合いはいただいていたが、現在は倍以上」(藤氏)。以前はベンチャーなどが積極的だったが、今では業種・業態・規模を問わず。製造業などのような社歴の長い企業でも導入の引き合いがある。
 「当社としては、オフィスのあり方が変化している過渡期にあるなかで、リアルなコミュニケーションや集中空間などを促進するオプションとして提案していきたいと考えています。出社率も6~7割に抑えている企業が多い中で、オフィスで働くことの価値の再考は続いていくでしょう。そのときに、在宅やテレワークでは得られないような環境があるということがオフィスの価値になっていくと思います。音はそのひとつの要素になるでしょう」(藤氏)
 導入にはアンプとスピーカーの設置費用などを込みで、初期費用はアンプ1台、埋め込みスピーカーが2~3台で20~30万円ほど。また音楽を利用するための月額の利用料も必要。高い生産性を実現していくためのコストとしては安価かもしれない。


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