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「(仮称)博多駅東一丁目開発」着工

2020.07.30 17:50

 NTT都市開発(東京都千代田区)と大成建設(東京都新宿区)は、福岡市博多区博多駅東一丁目で共同開発を進めている「(仮称)博多駅東一丁目開発」の新築工事に着手した。
 計画では敷地面積4900㎡、延床面積2万9200㎡、地上10階塔屋1階のビルを建設し、賃貸オフィスおよび一部店舗として使用する。開業は2022年夏を予定。
 オフィスフロアは「博多」駅周辺エリア最大級の基準階約670坪の無柱空間を有し、最小約35坪からフレキシブルな分割区画が可能。1階にはスモールオフィスを配置し、社内のスタートアップやベンチャー企業など多様な働き方に対応可能なオフィスの導入を予定している。
 エントランス正面には約940㎡の南側広場を設け、建物1階のピロティと歩道をつなぐ連続した空間として整備。視覚的にもゆとりを感じさせるパブリックスペースとして解放する。広場にはシンボルツリー等多くの中高木を配置し、四季の変化を楽しめる植栽を取り入れるほか、広場に面したカフェやキッチンカー、ベンチを配置。また無料Wi-Fiの提供など、ワーカーや来街者が憩い、楽しめる空間を計画している。
 災害対策については、地震時の振動を吸収して構造体や内外装への被害を抑える制振構造を採用。共用部には最大72時間運転可能な非常用発電機を完備しており、専有部内への非常用電源供給も対応予定。
 また今回の計画は、福岡市が官民連携で推進する「博多コネクティッド」の一環という面も持っている。再開発や活性化策によって「博多」駅周辺エリアの都市機能充実をはかる「博多コネクティッド」のなかでも、広場の創出など賑わいの拡大に寄与するビルへの建替えを促進するため福岡市が創設した容積率緩和などのインセンティブ制度「博多コネクティッドボーナス」の認定を受けた開発となる。

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