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三井不動産 「東京ミッドタウン日比谷」が竣工

2018.02.05 12:00

大手ベンチャーつなぐビジネス交流拠点も設置
 先月30日、三井不動産(東京都中央区)がすすめる大規模再開発計画「東京ミッドタウン日比谷」の竣工式が行われた。グランドオープンは3月29日である。オフィス・商業・カンファレンスのほか、大手企業とベンチャー企業を繋ぐビジネスの交流拠点が設けられる予定である。

 「東京ミッドタウン日比谷」は、三井不動産(東京都中央区)が東京・日比谷の「三信ビル」跡地などで開発を進める大規模複合施設の総称。建物は地上35階地下4階、延床面積約18万9000㎡で、地下1階から地上7階がシネマコンプレックス「TOHOシネマズ日比谷」や60店舗えを擁する商業施設、8~9階にはカンファレンス、9~10階にオフィスロビーを設け、11~34階がオフィスフロアとなる。
 今回の竣工に合わせ、6階に設けられる国際ビジネス連携拠点「BASE Q」の概要も発表された。「BASE Q」は、ベンチャー企業やNPO、大手企業の新規事業担当者、クリエーターなどが交流し、新たな価値の創出と社会課題を目指すための拠点となる施設。450人収容のイベントスペース「Q HALL」やコワーキングスペースを併設したカフェ「Q CAFE」、食を起点とした交流や情報発信を行う厨房併設スペース「Q KITCHEN」、遮光・防音にも配慮した多目的スペース「Q STUDIO」などから構成される。
 中でも三井不動産が「BASE Q」の目玉と位置付けているのが会員制のコミュニティスペース「Q LOUNGE」である。三井不動産と電通(東京都港区)、会計士や税理士、弁護士などのメンバーファームであるEY Japan(東京都千代田区)が連携し、ベンチャー企業などと大手企業とをマッチングする。3社が培ってきた知見を生かし、大手企業におけるベンチャー企業との連携によるオープンイノベーションを後押しする。新しいビジネスを創出していく。
 グランドオープン後の4月26日からは、日比谷エリア全体で「観劇の街」の魅力を発信する「Hibiya Festival」が開催される。オープニングセレモニーは舞台演出家の宮本亜門氏がプロデュース。多くの劇場や映画館が立地する日比谷の特性を生かし、エリア内の劇場や日比谷公園、帝国ホテルなどとも連携。期間中は演劇やダンス、ミュージカル、オペラなどさまざまなタイプの舞台芸術を楽しむ機会を提供するほか、本格的なオペラや演劇を無料で観劇できる企画も予定されている。

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